金融市場NOW

“つみたてNISA” 口座開設受付はじまる

2017年10月23日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

制度の内容など 認知度はまだ低く

2018年1月にスタートする"積み立て型の少額投資非課税制度"「つみたてNISA」の口座開設受け付けが10月1日より始まりました。つみたてNISAは、非課税の限度額は年間40万円と、一般NISAの3分の1となりますが、非課税期間が20年となっており、一般・ジュニアNISAの4倍の期間を非課税で運用することができます(図)。初心者を始め、幅広い年代の人々の長期的資産形成を支援する制度であり、特に投資信託の保有を若年層に広げていく契機として期待されています。

「つみたてNISA」の対象商品となる公募投資信託は、信託契約期間が無期限または20年以上であること、毎月分配型でないこと、販売手数料が無料(ノーロード)であることなど、「長期の資産形成に適する」と金融庁が認める投資信託に絞られており、2017年10月13日現在114本が金融庁のホームページで公表されています。昨今まで「貯蓄から投資」への動きがなかなか広がらなかった理由の1つとして、「いつのタイミングで、どんな商品を買ったらよいか」がわからない人が多かったとみられています。実際、2014年からスタートした一般NISA口座の稼働率も6割程度にとどまっていることから、“買う時期が分散される”積立の仕組みを浸透させることで、金融庁は「貯蓄から投資へ」の流れを後押ししていきたい模様です。

投資経験の無い人も積極的に制度を活用する事が期待されている一方で、名称、制度の内容ともに認知度がまだまだ低いのが現状であり、制度の普及にはなお課題が残されています。金融庁はこの課題を解決していくために、個人投資家やブロガーと意見交換をする場を設けたり、全国各地でシンポジウムを開催するなど、主に若年層をターゲットに地道な啓蒙活動を続けています。

図:つみたてNISAのイメージ

つみたてNISAのイメージ
出所:日本証券業協会の資料を基にニッセイアセットマネジメント作成

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