トップメッセージ

お客様にとって世界一信頼できる、 世界一頼れる運用会社を目指します 代表取締役社長 大関 洋

お客様にとって世界一信頼できる、 世界一頼れる運用会社を目指します 代表取締役社長 大関 洋

2025年は戦後80年という大きな節目の年であり、またニッセイアセットマネジメントにとっても設立30周年の年にあたります。世界の政治経済構造は大きな転換点を迎え、時代は大きく動こうとしています。不確実性は高まり、見通しが立てづらい環境と世上では言われていますが、一方で、少子高齢化、生成AIの進化、そして「地球温暖化」から「地球沸騰化」への気候変動の加速など、今後も継続すると想定される、いくつかのメガトレンドも見えています。

このような変化の激しい時代には、長年慣れ親しんだ従来の「常識」に従っているだけでは新たな環境に適応し、ビジネスを持続的に成長させていくことは望めません。このような時代には、実際に変化が起きている現場近くで働いている一人ひとりの自律的な判断が求められます。同時に、皆が思い思いの方向に進めば混乱は必至です。組織として統一感のある対応を可能にする確固たる羅針盤が必要になります。私たちは2024年に「ひたむきにその先を見つめ、より良い未来へつなぐ -A Good Investment for the Future-」というパーパスを策定しました。これが変化の時代における私たちの道標です。

私たちが目指すのは、多様な価値観を最大限尊重しつつ、パーパスを共通の軸として一つの方向に向かって結束する、しなやかで強靭な組織です。バックグラウンドや専門性の異なる多様な人材がそれぞれの視点を率直にぶつけ合う。その健全な衝突から生まれるエネルギーを、「より良い未来へつなぐ」という一点に集約し、大きな推進力へと変えていく。個々のベクトルの違いを弱みでなく強みとするダイナミズムこそが、私たちの成長の源泉です。

この組織のあり方は、サステナビリティの追求と不可分です。特に気候変動がもたらす食料リスクなど、サステナビリティ課題は人類全体に大きな問題を投げかけています。私たちは、これらの複雑な課題に対し、多様な個が結束する組織力をもって、革新的なソリューションを見出すことを目指します。サステナビリティは社会的責任だけでなく、新たな事業機会の源泉でもあるのです。

資産運用会社として、私たちはあくまでシングル・マテリアリティの観点からサステナビリティを捉えます。すなわち、企業のサステナビリティ課題が、その事業に如何なる機会を生み、あるいはリスクに繋がるのか。投資家としてそれを分析・判断した上で投資を行うという意味で、サステナビリティへの取り組みは我々の運用哲学の根幹です。エンゲージメントを通じて企業価値向上と社会課題解決を目指す「共創関係」を築くことは、パーパスの実践に他なりません。

 「ひたむきにその先を見つめ、より良い未来へつなぐ」。このパーパスに込めた想いを一人ひとりが自らの言葉で語り、日々の業務の中で体現していきます。そこに生まれる結束力をもって、投資リターンの追求に妥協することなく、お客様、投資先企業、そして社会全体のサステナビリティ向上に貢献してまいります。フィデューシャリー・デューティー(受託者責任)を全うし、長期的な視点でステークホルダーの皆様から世界で一番信頼される資産運用会社となることを目指して参ります。本レポートがそのような我々の活動の一端を皆さまにご紹介する一助となれば幸いです。