金融市場NOW

世界幸福度ランキング 2017

2017年04月05日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

ノルウェーがデンマークを抜いて首位に

  • 3月20日の「国際幸福デー」に「世界幸福度報告書 2017」が発表された。
  • 上位5カ国のうち4カ国を北欧諸国が占める。ライフスタイルや社会保障制度が大きく関係か。
  • 平等で安全な社会の中、互いの信頼関係を高めていくことが、日本の順位向上のカギとなるか。

国際連合が定めた3月20日の「国際幸福デー」に、世界の155ヵ国を対象にした「世界幸福度報告書 2017」が発表されました。同報告書は2012年4月に初めて発表され、今年で5回目となります。ランキングでは、調査対象にする国民の自由度や1人あたりの国内総生産(GDP)、政治、社会福祉の充実度などを幸福度として数値化し、ランク付けされています。

2017年の報告書において、最も幸せな国はノルウェーと発表されました(グラフ)。上位5カ国のうち4カ国を北欧諸国が占めており、前年首位のデンマークが2位、アイスランドが前年と同じ3位と続いています。報告書では「上位4カ国は、社会福祉や自由の度合いなど幸福に資する主な要因の全てにおいて高評価だった」としています。上位国はすべて裕福な先進国ですが、報告書では「お金だけが幸福に結びつく要因ではない」としています。実際、富裕諸国における幸福度の水準の差は「心の健康、体の健康、人間関係の差」によるところが大きいようです。日本は昨年から順位を2つ上げて、今回は51位となりました。

北欧諸国の幸福度指数が高い理由は、ライフスタイルが大きく関係していることがあげられるかもしれません。日照時間が短く気温も低いため、労働時間が短く、必然的に家に居る時間が長くなるようです。また、医療費や子供の学費が無料であるなど、社会保障制度が非常に充実しているということも理由の1つとして考えられます。

長時間労働や女性の社会進出の遅れなど、日本の幸福感を妨げる要因は指摘されていますが、他の先進国と比べて貧富の差がまだ小さく、一定の社会保障制度が整っているなど、北欧諸国との共通点があります。今後は、平等で安全な社会の中で、互いの信頼関係を高めていくことが順位向上のカギとなるかもしれません。

グラフ:幸福度ランキングの上位には北欧諸国が並ぶ

幸福度ランキングの上位には北欧諸国が並ぶ
※「人口あたりのGDP」「社会的支援」「健康な平均寿命」「人生の選択をする自由」「性の平等性」「社会の腐敗度」の6つの項目をスコア化してランキング。
出所:国連「世界幸福度報告書2017」を基にニッセイアセットマネジメントが作成

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