金融市場NOW

訪日客 2016年10月末に2,000万人突破

2017年01月20日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

外国人宿泊者数 地方の伸びが三大都市圏を上回る

  • 2016年10月末時点で、訪日外国人観光客が2,000万人を突破。年間では2,400万人程度。
  • 格安航空会社(LCC)に加えて、比較的安価なクルーズ船の利用も急増していることが要因か。
  • 2020年までに4,000万人という目標達成には、なお課題が多い。観光資源の掘り起こしが急務。

2016年の訪日外国人観光客が2016年10月末時点で2,000万人を突破しました。年間では2,400万人程度となったようです。

暦年ベースで2,000万人の大台に乗せるのは初めてとなります。中国、韓国、台湾などアジアからの訪日客が伸びをけん引し、地方を訪れる人も増加しています。政府は『2020年に訪日客4,000万人』の目標を掲げているものの、宿泊施設の確保や空港・港湾の整備などまだまだ課題は多いようです(グラフ1)。

2016年1~9月の訪日客の内訳をみると、トップは中国の約500万人で、全体のおよそ3割を占めています。韓国、台湾、香港を含む東アジアで7割超に達し、訪日客数の伸びをけん引しました。格安航空会社(LCC)に加え、比較的安価なクルーズ船の利用も急増していることが要因としてあげられます。2016年1~9月の外国船の寄港は1,176回と前年同期の1.5倍でした。訪れる場所は、都市圏以外の地方にも分散しつつあります。外国人ののべ宿泊者数(2016年7月末時点)では、地方の伸びが三大都市圏を上回る傾向が続いています(グラフ2)。

2020年に訪日客を4,000万人に増やすという政府の目標達成には、空港や港湾、ホテル環境の整備などまだまだ課題も多いのが現状です。また、昨今の訪日客数の拡大はアジアの旅行需要に支えらえてきた面が大きいため、今後も訪日ブームを持続させるには、リピーターを増やしたり周遊型旅行を促すなどの観光資源の掘り起こしが急務となりそうです。

グラフ1:訪日外国人客数は順調に増加している

訪日外国人客数は順調に増加している
出所:日本政府観光局(JNTO)、観光庁のデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成

グラフ2:宿泊先は地方の伸びが大きい

宿泊先は地方の伸びが大きい
出所:日本政府観光局(JNTO)、観光庁のデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成

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