金融市場NOW

平均寿命 過去最高に

2017年08月03日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

男女ともに世界2位

  • 2016年の日本人の平均寿命が男女ともに過去最高を更新。戦後ほぼ一貫して伸び続けている。
  • 医療技術の進歩に加え、健康志向が高まり、対策も進み、自殺者が減ったことが影響か。
  • 平均寿命が延びることにより、介護等の期間も延びるとみられ、健康寿命を延ばすことが課題。
    • 健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のこと。

2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳で、いずれも過去最高を更新したことが 7月27日に厚生労働省の調査でわかりました(グラフ1)。過去最高の更新は女性が4年連続、男性は5年連続です。世界トップクラスの長寿国であり、男女とも香港に次ぐ2位となりました。

2016年の平均寿命の前年からの伸びは男性0.23歳、女性0.15歳延びました。日本人の平均寿命は戦後ほぼ一貫して伸び続けています。統計を取り始めた1947年は男性50.06歳、女性53.96歳だったが、医療技術の進歩や公衆衛生の向上などにともない、右肩上がりで伸びています。2017年4月公表の将来推計人口では、平均寿命のさらなる上昇が見込まれ、2065年に男性で84.95歳、女性で91.35歳に達する可能性が示されました。厚生労働省は「医療技術の進歩に加え、健康志向が高まり、対策も進み、自殺者が減ったことも影響している」としています。

主な国・地域と比較すると、女性は1位が香港、2位が日本、3位以下がスペイン、フランスの順。男性も香港が1位、日本が2位で女性と同じ。3位がキプロス、4位はアイスランドとスイスでした(表1)。日本は女性の場合、2015年と同じ2位でしたが、男性は2015年の4位から2位に上昇しました。男性が2位になるのは2006年以来です。

今後も平均寿命が延びることにより、介護や医療によるサポートやケアが必要となる期間も延びることが予想されるため、平均寿命の延び以上に健康寿命を延ばすことが重要視されそうです。また、国民医療費が年40兆円を超える中、社会保障制度をどう維持していくかも課題となっているようです。

グラフ1:日本人の平均寿命は過去最高水準

日本人の平均寿命は過去最高水準
※日本人の平均寿命の推移 * 1947~1950年は3年毎。直近(2016年)まで更新。 出所:厚生労働省のデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成

表1:男女ともに世界トップクラスの長寿国(2016年)

※カッコ内は前年の順位 ※スペイン、韓国、スイスは2015年、キプロスは2014年の数値 出所:厚生労働省のデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成
女性
1(1) 香港 87.34歳
2(2) 日本 87.14歳
3(3) スペイン 85.42歳
4(6) フランス 85.40歳
5(4) 韓国 85.20歳
男性
1(1) 香港 81.32歳
2(4) 日本 80.98歳
3(12) キプロス 80.90歳
4(2) アイスランド 80.70歳
4(2) スイス 80.70歳

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