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2024年06月28日

寄稿記事掲載のご案内~日本経済新聞「十字路」~

日本経済新聞「十字路」に当社代表取締役社長大関洋の寄稿文『サンフランシスコを再発見する』が掲載されました。

サンフランシスコを再発見する

ニッセイアセットマネジメント 社長 大関 洋

ニッセイアセットマネジメント
社長 大関 洋

世界各地の大都市で新型コロナウイルス禍後の治安の悪化が報じられている。典型例がサンフランシスコだ。

もともとサンフランシスコのオフィスビルは賃料が高いことで知られている。過去の幾度かの金融危機では真っ先に市況が回復するのはサンフランシスコであった。しかし今回に関してはリモートワークの広がりに加え、市政の失策もあり、治安は悪化。オフィス空室率は30%を超え、不動産価格も下落。サンフランシスコ神話の終わりがささやかれる事態に直面している。

しかし5月に現地を訪れると新たな動きを聞いた。当地のベンチャー投資家によると、不動産不況で空いた隙間を埋めるように若い起業家たちがダウンタウンに移住してきているという。もともとインフラは整っている。賃料は安くなり、オフィスの住居転用で居住環境も改善している。起業家を追って大手ベンチャーキャピタルのオフィスの開設も続いている。

投資家と面談した場所は「フェリービル」。白亜の時計台を中心にした美しいサンフランシスコのランドマークだ。かつてフェリー乗り場として栄えたが、橋ができてすたれ、さびれた倉庫になる。しかし1989年の大地震でも健在だったフェリービルは再開発計画の柱となる。リニューアル・オープンした当ビルは環境配慮型、オーガニック志向のローカルなテナントを集め、全米のオーガニック・ブームの先駆けとなった。今は上層階が起業家の集まるオフィスに転用されている。

時代を超えて形を変え、何度も復活を遂げてきた「フェリービル」。その価値を見いだす若手起業家。そのダイナミズム。かつて栄えた日本企業の中にも変身を遂げ、再び輝く会社もあるだろう。資産運用は人が見ていない価値を見いだす使命を持つ仕事だと改めて感じる機会だった。

(2024/6/28 日本経済新聞 夕刊)

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