メディア情報

2024年03月22日

寄稿記事掲載のご案内~日本経済新聞「十字路」~

日本経済新聞「十字路」に当社代表取締役社長大関洋の寄稿文『金融教育の学びにルビを振る』が掲載されました。

金融教育の学びにルビを振る

ニッセイアセットマネジメント 社長 大関 洋

ニッセイアセットマネジメント
社長 大関 洋

学びには人生を変える力がある。また学ぶことで人生を変えられると知るだけで、人は希望を持つこともできる。

以前、国連の人権担当の方から聞いた話だが、女性の差別の観点で世界でも劣悪な状況にある国への取り組みで、最も効果的でインパクトがあったのは経済支援ではなく教育だったという。女性に教育機会を与えることが原動力になったというのだ。一方、世界には人々から教育の機会を奪い、現状の固定化をもくろむ為政者もいる。教育の力を認識しているがゆえの所業なのだろう。

それでは、人の学びを促進するには何が効果的なのだろうか。個人的経験で思うのは、学びを促進する上で一番重要なのは、学ぼうとする人の本能を阻害する様々なバリアを少なくすることではないかという点だ。

よく学ぶ人は良い先生との出会いがある。良い先生とは知識を与えてくれる人とは限らず、学ぶことの楽しさを教えてくれること、自分の可能性を信じてくれることで学ぶ気持ちを励ましてくれた人であることが多い。学ぶことに肯定的であることは日本の社会的財産である。

日本の印刷物から消えつつある「漢字にルビを振る」という文化も日本での学びには大きな影響を与えてきたと思う。ルビがあれば習っていない漢字でも読み進められるし、調べることも容易だ。ルビを振ることは学ぶ者を子ども扱いすることなく学ぶ機会を広げることにつながる。

資産運用立国の実現に向け、幅広い層への金融経済教育の充実が求められている。重要なのは資産運用を学ぶ人々の気持ちを積極的に肯定することだ。そして金融経済や資産運用を学ぶ人々の学びのハードルを下げ、かつ子ども扱いするわけではない、漢字にルビを振るような補助線は何か、見いだしていきたい。

(2024/3/22 日本経済新聞 夕刊)

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