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2023年05月26日

寄稿記事掲載のご案内~日本経済新聞「十字路」~

日本経済新聞「十字路」に当社代表取締役社長大関洋の寄稿文『日本買い呼ぶキシダノミクス』が掲載されました。

日本買い呼ぶキシダノミクス

ニッセイアセットマネジメント 社長 大関 洋

ニッセイアセットマネジメント
社長 大関 洋

日経平均株価は一時3万1000円を超え、約33年ぶりの高値をつけた。消去法的かつ一時的な日本株買いではとの声もあるが、それに止まらない日本株を買う理由が出てきている。

海外投資家は不透明な金融経済情勢が続く中で、保有資産全体に占めるリスク資産のポジションを減らし、キャッシュの比率を高めている。中銀の金融引き締めからのスタンス転換を見込む向きは多いが、確信度は高くない。

確信度の低い投資家は割安投資に傾斜しがちである。割高なテック銘柄が大幅下落した記憶が新しく、先行き不安が払しょくできないからだ。S&P500種株価指数のPBR(株価純資産倍率)4倍に比べ日経平均のPBRは1・8倍、東証株価指数(TOPIX)では1・3倍程度でまだ割安に見える。

購買力平価などの基準で円も安値水準、日銀の政策変更も利上げ方向しかないため、円高効果も期待しているという。個人的には異論があるが、為替も割安という認識だ。

経済安全保障を背景としたサプライチェーン(供給網)の見直しは、友好国との供給網の再構築につながり、日本は最も恩恵を受けるとの見方も期待を高める。東証の低PBR企業への働きかけもガバナンス強化につながると評価。ナマの声を聞く限り、思っている以上の確信をもって、海外投資家は日本株投資を考えている。

政策面では、新たな少額投資非課税制度(NISA)の導入、岸田文雄首相自ら連合のメーデー中央大会に出席、賃上げ実現など、様々な動きが「キシダノミクス」と呼ぶべき総合政策になりつつあるように見える。

海外投資家の熱意に影響され過ぎかもしれないが、「キシダノミクス」の行方次第では史上最高値の更新もあり得ると思い始めている。

(2023/5/26 日本経済新聞 夕刊)

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