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2023年04月26日
寄稿記事掲載のご案内~日本経済新聞「十字路」~
日本経済新聞「十字路」に当社代表取締役社長大関洋の寄稿文『温暖化進行 科学者からの警告』が掲載されました。
温暖化進行 科学者からの警告

ニッセイアセットマネジメント
社長 大関 洋
英国大使館では毎年春に関係者を招待した観桜会が開かれている。今年は縁あって招待され、開花から時間がたち、散り始めてはいたものの見事な桜の花を楽しむことが出来た。しかし、そうした招待客の中に日本の現状を憂える先人がおられた。いわく、日本は本当に大丈夫か心配でならないと。
ちょうど出入国の規制も緩和され、海外からの訪日客も大幅に増える中で彼のライフワークである気候変動対応の専門家も来日した。政官民の主要な人物との面談に同行することも多くなったが、その中で議論がかみ合わないことがあったという。
欧州が温暖化ガス排出をゼロとみなす合成燃料の利用に限り、2035年以降もエンジン車の新車販売を容認したことを引き合いに、「電気自動車(EV)一辺倒の対応は現実的ではない」と言っていた通りになったと胸を張る人が何人もいたらしい。
ならばと、合成燃料の製造について質問すると、それはこれからとの回答。課題に対する具体的な行動が伴っていなければ何もならないのに、なぜその人が合成燃料の話を喜んでいたのか理解に苦しむと言われたようだ。
3月に国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は第6次統合報告書を公表し、「パリ協定」の目標達成には、温暖化ガス排出量を35年までに19年比で60%減らす必要があり、各国の従来の削減目標では不十分と警鐘を鳴らした。温暖化の進行は科学的に待ったなしの状況まで来ていることを再認識させられる内容である。
統合報告書では金融とテクノロジーと国際協調の3つを対応を加速させるのに重要な要素として挙げている。行動を伴わない批評家でいる余裕はなくなっている。3要素それぞれで具体的行動が求められている。
(2023/4/26 日本経済新聞 夕刊)
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