メディア情報

2023年02月22日

寄稿記事掲載のご案内~日本経済新聞「十字路」~

日本経済新聞「十字路」に当社代表取締役社長大関洋の寄稿文『産学連携した新しい日本の姿』が掲載されました。

産学連携した新しい日本の姿

ニッセイアセットマネジメント 社長 大関 洋

ニッセイアセットマネジメント
社長 大関 洋

気候変動対応やサステナビリティー(持続可能性)に長年関わってきた方から転職の挨拶を受け取ることが増えている。大学や研究機関からビジネスに転じる人も少なくない。カーボンニュートラル(温暖化ガス排出実質ゼロ)実現にすべての主体が取り組む必要に迫られていることに加え、具体的な取り組みや適切な開示を進めるためには専門家の知見が不可欠との認識が広がっているからだろう。

米国では大学と産業は人材交流も含め密接な関係にあり、博士号を持つアカデミアの先端知識を産業に生かす戦略は普通だ。地域産業の特徴もどの分野に強い大学が地域にあるかで決まっているようにもみえる。シアトルやボストンは医学系に強い大学がありヘルスケア産業が盛んであるとか、スタンフォード大学があるからシリコンバレーのエコシステムが機能しているなど事例には事欠かない。

日本でも世界的な半導体メーカーの進出を受けて、学士課程では国内初となる半導体専門コースを新設し、専門知識を持つ人材を輩出する体制を整えるなど、産業界のニーズにスピード感ある対応をする大学も出てきている。

前例踏襲の時代は終わり、デジタルでも気候変動でもトランスフォーメーションという前向きな変革が今ほど必要とされる時代はない。変革には失敗の繰り返し(間違いではない)から学ぶことが不可欠で失敗を責める姿勢や忖度(そんたく)はさまたげでしかない。「仮説検証」「失敗を繰り返し正解に近づく」などはアカデミアでは当たり前で産学の相互作用は日本的経営の変革にもつながり得る。

先日ご一緒した大学のトップが「世界の課題解決に貢献する」と宣言をされていた。日本のアカデミアと産業界がリソースを結集して世界の課題の解決に向けて動いていく新しい日本の姿を見たい。

(2023/2/22 日本経済新聞 夕刊)

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