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2022年12月22日
寄稿記事掲載のご案内~日本経済新聞「十字路」~
日本経済新聞「十字路」に当社代表取締役社長大関洋の寄稿文『思い込み捨てた運用戦略を』が掲載されました。
思い込み捨てた運用戦略を

ニッセイアセットマネジメント
社長 大関 洋
サッカーワールドカップがアルゼンチンの優勝で幕を閉じた。熱戦の陰で今回改めて感じたのはスポーツにおける技術の導入と統計の充実ぶりである。不調と言われた鎌田大地選手が出場選手の中で最も長い距離を走り、攻守に献身的な働きをしていたことを知るのも統計の充実があってこそ知り得る事実であった。
資産運用においても株価、為替、金利に大きな影響を与えると市場参加者が思っている指標や要因があまりインパクトを持っていなかったり、意外な指標が重要な影響を与えていたりということは十分にあり得る。理由の一つは人間の思い込みであり、正しくないが一見理解しやすい因果関係に人は引きずられやすいからだろう。また、人は思いのほかショートメモリーであり、知れ渡った決まり文句に引きずられやすいこともある。
例えば資源エネルギー価格の高騰というフレーズがある。誰もがその通りと思って話を聞くが、今年の3月末比で足元の原油価格(WTI)は 15%超下落している事実を指摘されると虚を突かれるかもしれない。あるいはS&P500種株価指数は3月末比約15%下落している一方、東証株価指数(TOPIX)は本稿を書いている時点で世界の主要株価指数の中で唯一プラスになっている指数だということを日本株に悲観的な投資家は知っているだろうか。
日本は成長余地に乏しいという一般論に異をとなえるつもりもないが個別企業では今期、史上最高益の更新を見込む企業も少なくないことはみておくべきである。新年の運用戦略を考える際にも人は思い込みやすい性質があることを踏まえた上で事実に基づいて魅力的な投資対象は何か。印象に引きずられることなく見極め、投資機会を見いだしていきたい。
(2022/12/22 日本経済新聞 夕刊)
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