メディア情報
2022年11月30日
寄稿記事掲載のご案内~日本経済新聞「十字路」~
日本経済新聞「十字路」に当社代表取締役社長大関洋の寄稿文『「損失と被害」技術でも貢献を』が掲載されました。
「損失と被害」技術でも貢献を

ニッセイアセットマネジメント
社長 大関 洋
第27回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP27)がエジプトで開催された。今回は「インプリメンテーション(実施の)COP」との前評判で、パリ協定を一段と進める合意がなされた前回のグラスゴーの方針の実現が焦点といわれていた。派手な打ち出しはなかったものの、各国の前進と今後の課題を浮き彫りにしたCOPとなった。
大方針の宣言は華々しいが実施は地味で地道な努力を積み重ねて初めて成り立つものだ。今回のCOPに限らず、足元の気候変動対応に対しての様々な議論は、日本も含め、世界の多くの国が本気で実施に向けて動き出したからこそ、越えなければならない壁の厚さ・高さがより鮮明に見えてきたということだろう。
COPでは「緩和と適応」が議論される。気候変動の主たる原因となっている温暖化ガスの排出削減や吸収の対策が「緩和」で気候変動によって被る影響をいかに軽減するかが「適応」である。
「緩和」領域では削減取り組みの不足が指摘されたが各国ともコミットから間がないこともあり、踏み込んだ方針の合意には至らなかった。一方、「適応」領域では温暖化の影響に脆弱なアフリカでの開催でもあり、気候災害の「損失と被害」に対する途上国支援の新基金設立が合意され、「ロス&ダメージCOP」になったともいわれた。
ただ損失と被害は基金で支援される途上国だけの課題ではない。温暖化の影響を受ける全ての国の課題であることは我々も実感している。我々はビジネス上もこのトレンドと対峙しなければならない。COP27でも非国家アクターの存在感と役割の重要性は再確認されている。自然災害と闘ってきた日本の防災・減災技術は世界に貢献するビジネスチャンスになり得る。技術で貢献する議論が日本で盛り上がることを期待している。
(2022/11/30 日本経済新聞 夕刊)
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