メディア情報

2021年12月15日

寄稿記事掲載のご案内~日本経済新聞「十字路」~

日本経済新聞「十字路」に当社代表取締役社長大関洋の寄稿文が掲載されました。

ゲノム工学 投資対象として注視を

ニッセイアセットマネジメント 社長 大関 洋

ニッセイアセットマネジメント
社長 大関 洋

今は常ならぬ大転換の時代に入ったと思っている。投資家としてはメガトレンドを見極め有望な投資領域をカバーしておきたい。気候変動対応、デジタル化、地政学の構造変化と並んで投資家として注視すべきだと考えているのがゲノム編集技術「クリスパー・キャス9」の発明である。

この話を筆者が耳にしたのは2016年のある国際会議だったが、狙ったゲノムの特定の場所を簡単に編集するなどということが本当にできるのかと衝撃を受けた。クリスパー・キャス9の論文が「サイエンス」誌に掲載されたのは12年6月。米ジェニファー・ダウドナ博士と共同研究者の仏エマニュエル・シャルパンティエ博士がともにノーベル化学賞を受賞したのはわずか8年後の20年だったことはクリスパー・キャス9がいかにインパクトのある大発明であるかを示している。

この技術が優れているのは、どんな動植物のゲノムも継ぎ目なく1回で編集できることだ。従来はマウスを何世代もかけて行っていた実験も1回の操作で結果を見ることができる。従来手法の何百分の1のコストで行えるという。

有望な活用領域としては遺伝子疾患の治療など健康・医療への活用が真っ先に挙がる。それ以外にも農作物の病気への耐性を上げたり、収穫量を増大させたり、魚介類の食べられる部分を大きくしたり、樹木の生育を早めたり、花粉症の影響を抑えるような改良を加えたり、様々な応用・活用が研究されている。

ゲノム編集技術の発展は倫理的な議論も喚起する。強力なツールであるがゆえにしっかりとコントロールしなければならない側面もある。しかし、ゲノム編集技術はデジタル化と相まって、投資対象として地球のサステナビリティー課題解決のためのイノベーションにもつながる分野として目を離すことができない。

(2021/12/15 日本経済新聞 夕刊)

日本経済新聞のサイトで当記事を見る

日本経済新聞「十字路」掲載記事一覧(当社代表取締役社長大関洋)

メディア TOPに戻る

ご利用にあたっての留意点

  • メディアページは外部サイトへのリンクを含みます。外部サイトご利用時は、外部サイトの利用規約をご確認ください。尚、外部サイトを閲覧したことで生じたいかなる問題についても、当社は責任を負いかねます。
  • メディア掲載記事及び寄稿文は、第三者であるメディアにより発信された情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが掲載したものであり、特定ファンドの勧誘を目的とするものはありません。また、当ページに掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。
  • メディア掲載記事及び寄稿文は各メディアの承諾を得て転載したものであり、その内容について、弊社が正確性・完全性を保証するものではありません。
  • メディア掲載記事及び寄稿文は、発行者の許可を得て掲載しています。コピー等はご遠慮ください。