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ジョージア州上院決選投票 民主党2候補が当選確実

2021年01月07日号

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金融市場ラインマーカー

民主党の上下院での多数派獲得が確実に

  • ジョージア州の上院決選投票は民主党2候補が当選確実に。民主党は下院に続き、上院でも多数派獲得でバイデン次期大統領の政権運営は容易に。
  • バイデン新政権での議会勢力図が固まり、市場の関心は新大統領の政策遂行能力へ移行していくと思われる。

民主党が2議席を獲得

5日ジョージア州で上院議員決選投票が行われ、民主党候補者が2議席を当選確実としました(表1)。

表1:ジョージア州上院決選投票結果

  • ※開票率98% 日本時間1月7日午前7時時点
  • 出所:各種報道資料等をもとにニッセイアセットマネジメントが作成
民主党候補者 得票率 共和党候補者
◎ オソフ 50.3% 49.7% パーデュー
◎ ウォーノック 50.7% 49.3% ロフラー

グラフ1:上下院勢力図(議席数)

  • 出所:各種報道資料等をもとにニッセイアセットマネジメントが作成

これにより上院(議員総数:100)勢力図は、民主党50議席、共和党50議席となりました。議案などが可否同数の場合は、上院議長を兼務する民主党ハリス次期副大統領が投票権を持つことから、民主党が多数派を獲得することが確実となりました(グラフ1)。

今回の決選投票は、昨年行われた改選1議席と、任期途中での議員引退に伴う特別選挙の1議席の選挙で、得票率が50%に達する候補者がいなかったことにより行われました。これまでジョージア州では共和党が2議席を占めていました。

昨年の大統領選では、28年ぶりにジョージア州で民主党候補が勝利しました。共和党の地盤であった同州の上院選でも、民主党2候補者の合計得票数は共和党2候補者の合計を上回りました。決選投票に向けて、次期大統領であるバイデン氏が選挙応援に訪れ、約2億ドルもの選挙資金が投じられました。現職が有利とされる中でも、支持率は拮抗し民主党が2議席獲得する可能性も囁かれていました。

バイデン次期大統領の政策運営は容易に

昨年末に成立した追加経済対策に続き、更なる財政出動による景気刺激策を議会に求めるバイデン次期大統領にとって、ジョージア州での決戦投票は、単なる1州の上院議員を選出する以上の意味合いがありました。共和党は多額の財政出動を伴う景気刺激策に慎重な姿勢を示していることから、上院で多数派を共和党に握られれば、新たな景気刺激策は協議が難航する可能性もありました。また新政権の閣僚は上院の承認(多数決)が必要となっており、共和党が難色を示す人材の登用は難しくなることから、バイデン政権の組閣にも影響することが懸念されていました。しかし民主党が上下院で多数派を握ったことで、政権運営が容易になったと思われます。

市場は次期大統領の政策遂行能力を吟味へ

投票前日(4日)の米国株式市場は、民主党候補が直前支持率でやや優勢との報道から下落しました。民主党の公約である大企業への増税が容易となり、企業業績に悪影響を及ぼすと見られたようです。しかし欧米を中心とした感染再拡大により経済活動が制限される現状において増税は考えにくく、“コロナ収束後の増税”を意識した市場の反応は、やや時期尚早との見方がありました。開票作業が続く6日の米国株式市場は民主党2候補が優勢との報道を受けて、一転概ね堅調な推移となり、NYダウは史上最高値を更新しました。バイデン次期大統領が推進する新たな景気刺激策への期待が買い材料となった模様です。バイデン政権下での議会勢力図が固まったことから、市場の関心は新大統領の政策遂行能力に移行していくものと思われます。

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