金融市場NOW

ニューヨーク金先物価格 最高値更新

2020年08月11日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

2011年6月までのレポートはこちらから

金融市場ラインマーカー

世界経済の早期正常化により、価格調整される可能性も

  • ニューヨーク金先物価格が、節目となる2,000米ドルを突破。
  • 世界景気の先行き不透明感や、主要国による金融緩和の強化などを背景に、金を買う動きが加速。
  • 経済の正常化で、株や債券などの魅力が再び高まった場合などには、金は価格調整される可能性も。

金先物価格が2,000米ドルを突破

グラフ1:金先物価格の上昇が続く

  • ※ニューヨーク金先物価格(中心限12月物)の推移
  • 出所:ブルームバーグのデータをもとにニッセイアセットマネジメントが作成

金価格の国際指標であるニューヨーク金先物価格の上昇が続いています(グラフ1)。2020年8月4日の終値では、1トロイオンス=2,000米ドルを突破し、8月7日時点では2,028.0米ドルとなっています。新型コロナウイルスの感染拡大による金融市場の混乱により、2020年2月以降、株式市場と同様に急落したものの、3月中旬以降は反発に転じています。直近の安値(1,487.1米ドル、3月18日時点)からの上昇率は約36%となっています(8月7日時点)。

安全資産とされる金への資金退避が加速

グラフ2:主要国は金融緩和の継続や強化を図る

  • ※主要国の政策金利の推移
  • 出所:ブルームバーグのデータをもとにニッセイアセットマネジメントが作成

金価格が急上昇している要因は、さまざま考えられます。最大の要因は、新型コロナウイルス感染再拡大や米中の対立の深刻化などを背景とした世界景気の先行き不透明感から、相対的に安全資産とされる金が買われる動きが加速していることが考えられます。また、景気下支えのため主要国が利下げや流動性供給などの金融緩和を強化しており(グラフ2)、市場にあふれていた資金の受け皿として、金が選好されているものとみられます。

米ドル安と低金利も金価格を下支え

グラフ3:足元では主要通貨に対し米ドル安傾向

  • ※米ドルインデックス(ユーロ・円・ポンドなど複数の主要国通貨に対する米ドルの価値を指数化したもの)の推移(逆目盛り)
  • 出所:ブルームバーグのデータをもとにニッセイアセットマネジメントが作成

また、米長期金利は歴史的な低水準にあり、複数の主要通貨とのレートを指数化した米ドルインデックスでも、米ドル安基調となっていることがうかがえます(グラフ3)。
この米ドル安基調に対し、一般的に資産価値が目減りしにくいとみなされている金は、米ドルの代替資産とされているようです。米連邦準備制度理事会(FRB)は、2022年までゼロ金利の継続を示唆しており、当面の間、米国金利は上昇しないとの見通しも金価格を押し上げている要因と言えそうです。
世界経済の正常化により、株や債券などの魅力が再び高まった場合などには、金は価格調整される可能性もありそうです。

金融市場動向一覧へ

「金融市場動向」ご利用にあたっての留意点

当資料は、市場環境に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。

【当資料に関する留意点】

  • 当資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。
  • 当資料のグラフ・数値等はあくまでも過去の実績であり、将来の投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。また税金・手数料等を考慮しておりませんので、実質的な投資成果を示すものではありません。
  • 当資料のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
  • 手数料や報酬等の種類ごとの金額及びその合計額については、具体的な商品を勧誘するものではないので、表示することができません。
  • 投資する有価証券の価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。