金融市場NOW

2020年米大統領選(1)
ニューハンプシャー州予備選はサンダース氏勝利

2020年02月14日号

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本命視されたバイデン氏は5位と低迷

  • 2020年米大統領選の民主党予備選がスタート。初戦はブティジェッジ氏、2戦目はサンダース氏がそれぞれ勝利。本命視されていたバイデン氏は苦戦、今後の予備選で巻き返しを図れるか。
  • 左派色の強いサンダース氏優勢は、トランプ大統領再選の確率を高め、市場の好材料との見方も。

サンダースとブティジェッジの争い

米国民主党予備選は2州目となるニューハンプシャー州で投票が行われ、サンダース上院議員が勝利を収めました。2位にはアイオワ州を制したブティジェッジ前サウスベンド市長が続きました。民主党大統領候補として本命視されていたバイデン前副大統領は5位となり、アイオワ州予備選に続いて得票率が低迷する結果となりました。ただし、全米を対象とした支持率調査では2位につけており、今後の巻き返しがあるのか注目されます。

予備選初戦となったアイオワ州では、集計トラブルが発生し、結果の発表が遅れました。主要メディアは運営を批判し、選挙結果そのものよりも集計トラブルに注目が集まりました。打倒トランプ大統領を目指す民主党にとって有権者への貴重なアピール機会を失ったとの声もあります。

表1:ニューハンプシャー州予備選結果

  • ※代議員の獲得数が多い候補者が大統領選民主党候補者に指名される。代議員累計獲得数は2/11までに開催された2州予備選合計
  • 出所:各種報道資料をもとにニッセイアセットマネジメントが作成
候補者名 政策スタイル 結果 代議員累計獲得数(過半数1990人)
得票率 獲得代議員数
サンダース 左派 25.7% 9人 21人
ブティジェッジ 中道派 24.4% 9人 23人
クロブチャー 中道派 19.8% 6人 7人
ウォーレン 左派 9.2% 0人 8人
バイデン 中道派 8.4% 0人 0人

2州の人種構成は白人が多い

累計代議員獲得数でトップに立つブティジェッジ氏ですが、全米での知名度や支持率はまだそれほど高くありません。またこれまで予備選が行われた2州の人種構成は全米(白人比率62%)と比較して偏っており(アイオワ州は同87%、ニューハンプシャー州は同91%)、今後人種構成比率が異なる州で同様の支持が得られるかどうかはわからず、下位の候補者にも巻き返しの可能性があると見られています。次の予備選は白人51%と比較的白人比率の低いネバダ州で22日に行われる予定であり、今後を占う上で注目の予備選です。メディアによれば苦戦しているバイデン氏がサンダース氏を上回り勝利する予想となっており、同予備選の結果が今後続く他州の予備選にどういった影響を及ぼすのかが注目されます。

表2:民主党予備選に関する主な日程

  • 出所:各種報道資料をもとにニッセイアセットマネジメントが作成
日程 主なイベント(重要州予備選中心)
2月19日 討論会(個人献金に関するルールが変更されブルームバーグ氏参加可能に)
2月22日 ネバダ州予備選
2月25日 討論会
2月29日 サウスカロライナ州予備選
3月3日 スーパーチューズデイ(大票田カリフォルニア州・テキサス州など14州で予備選)
3月10日 ミシガン州など6州で予備選
3月17日 フロリダ州やオハイオ州など4州で予備選
4月28日 ペンシルベニア州など6州で予備選

サンダース優勢=トランプ再選確率上昇?

好調なスタートを切ったサンダース氏の公約は、大企業の一部国営化など左派的な政策が多く、若者を中心に支持を集めていますが、勝利のカギとなる広い世代の無党派層からの支持は得られないとの見方があります。

全米国民にはいわば「不人気な政策」を掲げるサンダース氏優勢は、減税政策などビジネスに好意的な政策を採ってきたトランプ大統領再選の確率を押し上げると捉えられ、市場はその流れを好感するとの見方があります。無党派層中心に「物議を醸す発言や行動もあるが、これまでの実績を踏まえ消極的にトランプ大統領を支持する」傾向が見られ、トランプ大統領有利の構図は今のところ崩れていないと思われます。バイデン氏など穏健な政策を掲げる候補者が今後支持を集める場合、市場に安心感を与え、個別の政策の影響を織り込む相場展開が想定されます。

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