金融市場NOW

実質国内総生産(GDP)4.0%増

2017年08月16日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

個人消費・設備投資が堅調

  • 2017年4~6月期の実質GDP速報値は、前期比年率4.0%増となり、6四半期連続のプラス成長となる。
  • 企業の収益増や雇用環境の改善を受け、内需主導で成長。
  • 天候や公共投資で内需が勢いづいた一時的な要因によるとの見方も。

内閣府が8月14日に発表した2017年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比(以下同じ)1.0%増、年率換算で4.0%増となり、2015年1~3月期以来の高い伸びとなりました。企業の収益増や雇用環境の改善を受け、内需が成長をけん引しました。6四半期連続のプラス成長は戦後最長の景気回復期だった2005年1~3月期から2006年4~6月期以来で、11年ぶりの長さです。個人消費など、内需主導で成長する日本経済の姿を表したものの、天候や公共投資で内需が勢いづいた一時的な要因によるとの見方もあり、今後の動向を注視していく必要がありそうです。

  • 寄与度が最も大きかったのは個人消費(グラフの民間消費)で、6四半期連続のプラス。飲食サービスで客足が伸びたほか、白物家電や自動車の販売も好調となった。
  • 個人消費に次いで寄与度が大きかったのは設備投資で、建設機械や工作機械、ソフトウェアなどの投資が伸びて8四半期連続のプラスとなった。
  • 内需の寄与度は1.3%。消費税を5%から8%に引き上げる直前の駆け込み需要があった2014年1~3月に並ぶ高水準。公共投資も成長を底上げした。
  • 輸入は前期比1.4%増と3四半期連続で前期を上回った。原油や天然ガスの輸入が増加に寄与したほか、堅調な内需を反映して公共投資や住宅建設の資材を海外から輸入する動きも活発になっている。
  • 輸出は前期比0.5%減と、4四半期ぶりのマイナスとなった。中国でのスマートフォン販売の減速等を受け、電子部品が落ち込んだことが主な要因となった。

グラフ:2017年4~6月期は個人消費と設備投資などの内需がけん引

実質GDP(前期比年率)と寄与度の推移
※実質GDP(前期比年率)と寄与度の推移 出所:内閣府のデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成

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