金融市場NOW

家計の金融資産が過去最高を更新

2017年04月06日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

家計金融資産残高が1,800兆円に到達

日本銀行が3月17日に発表した2016年末の資金循環統計によれば、家計の金融資産残高は1,800兆円となり、4四半期ぶりに過去最高を更新しました(グラフ1)。前年末と比較し0.9%の増加となりました。

2016年11月の米国大統領選挙後のいわゆる“トランプラリー”で円安・株高が進行し、株式や外貨建て資産の評価額が増加したことが資産残高を押し上げました。資産別の内訳を見ると前年末比で、投資信託は0.2%の増加、株式等は0.3%の減少、保険・年金は0.5%の増加となりました。なお、米国の家計金融資産も前年末比5.6%増加の75兆米ドルとなっており増加基調を続けています(グラフ2)。

日本の家計金融資産の大半を占める現金・預金は前年比1.8%増の937兆円(グラフ3)となり、株式等や投資信託などリスク性資産と比較しても増加幅が大きくなりました。株価上昇の中でも現金・預金など安定資産の残高が増加しています。一方、米国では株式・出資金の残高は前年末比8.4%増加の27兆米ドルとなっており、日米の家計保有金融資産の特徴を表す象徴的な結果となりました(グラフ4)。

グラフ1:日本の家計金融資産の推移

日本の家計金融資産の推移
出所:日本銀行のデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成

グラフ2:米国の家計金融資産の推移

米国の家計金融資産の推移
出所:FRBのデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成

グラフ3:日本の家計金融資産の構成(2016年末)

日本の家計金融資産の構成(2016年末)
出所:日本銀行のデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成

グラフ4:米国の家計金融資産の構成(2016年末)

米国の家計金融資産の構成(2016年末)
出所:FRBのデータを基にニッセイアセットマネジメントが作成

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