金融市場NOW

米大統領サイクルと2015年の米国株式市場

2014年12月05日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

11月4日に開票された米中間選挙では、共和党が上下院で過半数議席を確保する結果となりました。2016年には、大統領選挙が行われる予定であることから、今後、"ポスト・オバマ"に向けての政治的な動きが注目されると思われます。政治と株式市場の関連性を表す特徴の1つに、「米大統領就任期間と米国株式市場」があり、「米大統領サイクル」と呼ばれています。米大統領の任期は1期4年、最長2期8年が通例※となっており、その就任期間において、株式市場に一定のパターンがみられます(グラフ1)。

グラフ1:NYダウの推移と年間騰落率

出所:ブルームバーグのデータよりニッセイアセットマネジメントが作成

グラフ2:米大統領の就任期間、NYダウ年間騰落率(平均)

出所:ブルームバーグのデータよりニッセイアセットマネジメントが作成
※米国合衆国憲法修正第22条により、1951年2月27日以降、1人の大統領の任期を10年までとしたことにより、現在、米国大統領の就任期間は最長8年が通例となりました。1951年当時のトルーマン大統領の就任期間である1945年からのデータを使用。

この大統領就任期間を、大統領選挙の翌年、中間選挙の年、大統領選挙の前年、大統領選挙の年の4つに分類し、NYダウの年間騰落率の平均(1945~2012年)をみてみると、「大統領選挙の前年」が+16.1%と最も良好なパフォーマンスとなっています(グラフ2)。

2015年は、「大統領選挙の前年」に該当します。"米大統領サイクル"によれば、2015年の米国株式市場は、良好なパフォーマンスが期待できると思われます。

足許の米国経済は、量的緩和第3弾(QE3)が終了しましたが、低金利は継続し、緩やかな回復基調にあります。2016年の大統領選挙に向け、2015年の米国株式市場は、緩やかに上昇すると期待されます。

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