金融市場NOW

最近の米国経済動向について

2014年04月15日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

ISM製造業、非製造業景況指数

グラフ1:ISM製造業、非製造業景況指数の推移

出所:ブルームバーグ、米供給管理協会(ISM)のデータをもとに、ニッセイアセットマネジメントが作成

3月の米供給管理協会(ISM)製造業景況指数は、53.7と前月の53.2から0.5ポイント上昇しました。前々月(1月)をボトムとして、2ヵ月連続の上昇となりました。
一方、3月のISM非製造業景況指数は、53.1と前月(2月)の51.6から 1.5ポイント上昇しました(グラフ1)。
各項目別に見てみると(下表)、ISM製造業景況指数では、生産や受注残が大きく寄与した一方、ISM非製造業景況指数では、雇用、価格指数の寄与が大きくなりました。

ISM製造業景況指数 3月 2月 前月比
指数 53.7 53.2 0.5
新規受注 55.1 54.5 0.6
生産 55.9 48.2 7.7
雇用 51.1 52.3 ▲ 1.2
入荷遅延 54.0 58.5 ▲ 4.5
在庫 52.5 52.5 0.0
顧客在庫 42.0 46.5 ▲ 4.5
価格 59.0 60.0 ▲ 1.0
受注残 57.5 52.0 5.5
輸出 55.5 53.5 2.0
輸入 54.5 53.5 1.0
ISM非製造業景況指数 3月 2月 前月比
指数 53.1 51.6 1.5
生産・販売 53.4 54.6 ▲ 1.2
新規受注 53.4 51.3 2.1
雇用 53.6 47.5 6.1
入荷遅延 52.0 53.0 ▲ 1.0
在庫 48.0 50.5 ▲ 2.5
価格 58.3 53.7 4.6
受注残 51.5 52.0 ▲ 0.5
新規輸出受注 49.5 47.5 2.0
輸入 50.5 47.0 3.5
在庫水準 60.5 62.0 ▲ 1.5

米国の物価動向

グラフ2:消費者物価、消費者物価コア指数の推移

出所:ブルームバーグ、米供給管理協会(ISM)のデータをもとに、ニッセイアセットマネジメントが作成

2月の消費者物価指数(前年比)は、1.1%と前月から0.5%の下落、消費者物価(食品・エネルギーを除く)コア指数(前年比)は1.6%と前月比変わらずとなりました(グラフ2)。

米国の雇用状況

グラフ3:雇用統計の推移

出所:ブルームバーグ、米供給管理協会(ISM)のデータをもとに、ニッセイアセットマネジメントが作成

3月の雇用統計では、失業率が6.7%と前月比変わらず、非農業部門雇用者数は19.2万人増と市場の事前予想20万人増を少し下回りました(グラフ3)。
今回の統計では、1月と2月の非農業部門雇用者数が上方修正されました。専門職、ビジネスサービス、ヘルスケア、鉱業、宿泊施設などの分野で雇用者数が増加しました。雇用については回復のトレンドに乗ってきていると思われます。
総じて、最近の米国経済は、新興国の要因や寒波等の悪天候による景気へのマイナス要因等はあったものの、順調に回復してきているものと思われます。

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