金融市場NOW

干支で占う日本株式の動向

2013年12月19日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

今回は、相場格言※のお話です。

「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ。戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、卯は跳ねる」という相場格言があります。 干支は十二干支なので、"12年サイクル(周期)"といえなくもないのですが、12年サイクルにも理論的な根拠はありませんので、"干支で占う"ということで・・・ さて、1972年(子年)から日経平均株価の年間騰落率をみてみると、"丑寅"で一度下がり、"卯辰巳"と上昇相場で、"午年"で一服、その後、じりじり上がるパターンがあると思われます。丑、午、申年の年間騰落率(平均)はマイナスとなっています(表1、グラフ1、グラフ2)。

表1:干支年毎の日経平均株価の年間騰落率(%)

※2013年年間騰落率は11月までの騰落率

出所:ブルームバーグのデータよりニッセイアセットマネジメントが作成
干支 年間騰落率(%) 年間騰落率(%) 年間騰落率(%) 年間騰落率(%) 平均(%) 陽線×陰線
1972年 91.9 1984年 16.7 1996年 -2.6 2008年 -42.1 16.0 2×2
1973年 -17.3 1985年 13.3 1997年 -21.2 2009年 19.0 -1.5 2×2
1974年 -10.9 1986年 43.9 1998年 -9.3 2010年 -3.0 5.2 1×3
1975年 13.2 1987年 14.6 1999年 36.8 2011年 -17.3 11.8 3×1
1976年 14.9 1988年 39.9 2000年 -27.2 2012年 22.9 12.6 3×1
1977年 -2.5 1989年 29.0 2001年 -23.5 2013年 50.7 13.4 2×2
1978年 23.4 1990年 -38.7 2002年 -18.6 2014年   -11.3 1×2
1979年 9.5 1991年 -3.6 2003年 24.5     10.1 2×1
1980年 7.5 1992年 -26.4 2004年 7.6     -3.7 2×1
1981年 8.8 1993年 2.9 2005年 40.2     17.3 3×0
1982年 4.4 1994年 13.2 2006年 6.9     8.2 3×0
1983年 23.4 1995年 0.7 2007年 -11.1     4.3 2×1

グラフ1:干支年の日経平均株価の年間騰落率(平均)

出所:ブルームバーグのデータよりニッセイアセットマネジメントが作成

グラフ2:干支一循環(12年)の日経平均の推移

出所:ブルームバーグのデータよりニッセイアセットマネジメントが作成

2014年は、午年。相場格言では"午尻下がり"の年です。 注目は、"辰巳天井"と"午尻下がり"。 辰巳(天井)・・・1976年(辰)は上昇トレンドの中の中勢天井、1989年(巳)は大天井(最高値、38,954円)、2000年(辰)はITバブル相場の天井。"辰巳"という2年でみればあてはまるようにも思われます。
午(尻下がり)・・・勝敗は1勝2敗。1990年の年間相場は、一本調子の下落。2002年の年間相場は5月天井でその後下落。1978年の年間相場は一本調子の上昇でした。"尻下がり"は、1990年、2002年にいえることではありますが・・・

さて、2012、13年は"辰巳天井"、2014年は"午尻下がり"ですが、どのような展開となるのでしょうか? 今回は2008年、リーマン・ショック時の急落からの反転が2012年からスタートしたばかりであることや1985年9月のプラザ合意以降の過剰流動性相場と市場環境が似ていることもあり、もう少し長期的な上昇の可能性もあると思われます。 たしかに、来年は、米国の政府債務上限問題の再燃や量的緩和の縮小の可能性や日本の消費増税の実施は気になるところですね。

占いなので、これでは"売・ら・な・い"として、笑い飛ばすのもよし。「相場物」というように、"当たるも八卦"。

  • 相場格言は、相場の経験則から言い伝えられたものですが、将来を予見するものではありません。

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