金融市場NOW
ゆとり・さとり世代の時代、家計支出にみる日本経済
2013年12月16日号
- 金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。
日本には、時代を反映したいくつかの世代が存在し、家計支出の動向や株式市場の動きにも間接的に反映していると思われます。マスコミ等では、世代によっては以下のような特徴があるようです。
- 「団塊の世代」
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第一次ベビーブームに該当する1947年から1949年生まれの人。仕事はサラリーマンが主で、年功序列、終身雇用の考え方が一般的。
- 「バブル世代」
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1965年から1969年生まれの人。バブル景気の最高潮で、企業が最も羽振りが良い時に就職し、企業に大量採用された世代。
- 「団塊ジュニア世代」
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第二次ベビーブームに該当する1971年から1974年生まれの人。親の資産はあるが、成人前後にバブル崩壊となったため、様々な経験をしている人がいます。
- 「ゆとり世代」
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ゆとり世代は1987年から2004年生まれの人。1992年、2002年度に行われた学習指導要領による「ゆとり教育」を受けた世代。幼少期が情報化社会の成長時期にあたり、携帯端末などが手放せない世代。
- 「さとり世代」
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2013年に20歳ぐらいの人。物心ついたときから不景気で、安定志向で草食系。
1989年のバブルのピーク時は団塊の世代が働き盛りで消費が多くなる40歳代になった時期であり、2007年は団塊の世代の定年退職が始まり、2008年にはゆとり世代が社会人になった時期であり、株式市場が大暴落した2008年のリーマン・ショックと重なっているとも思えます。世代構成の変化が株式市場の動向に影響を与えているようにも思われます。(グラフ1)
グラフ1:各世代と日経平均株価、携帯電話契約数(累積)の推移

それでは、これからはどうでしょうか? 日本の年齢別消費動向をみると、40~59歳の家計支出が最も多くなっています。その40~59歳の人口は2020年には65歳以上の人口に抜かれ減少に転じると予測されています。(図表?、?)そして、「ゆとり」→「さとり」世代と変化している若者世代は、"草食系"で支出を手控える世代なのかもしれません。"老年と草食"の日本??? "肉をたくさん食べて、筋肉質な"経済にしていかなければ・・・!!
グラフ2:世帯主の年齢階級別家計支出(二人以上の世帯)

グラフ3:日本の将来推計人口(年齢階級別)

金融市場動向
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