金融市場NOW
最近の米国経済動向について
2013年09月10日号
- 金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。
ポイント
- 米国経済は緩やかながらも堅調に推移しています。2013年第2四半期の実質GDP成長率(確定値)は前期比2.5%増、速報値の1.7%増から上方修正されました。8月のISM製造業景況指数は55.7と前月の55.4から上昇しました。また、8月のISM非製造業景況指数も58.6と前月の56.0から上昇しました。
- 8月の失業率は、7.3%と前月の7.4%から改善、非農業部門雇用者数は16万9,000人増と市場の事前予想18万人を下回りました。また、7月の消費者物価指数は、前年比+2%と落ち着いた水準にあります。落ち着いたインフレ率のもと、米国経済は緩やかに回復の過程をたどっていると見られます。8月の非農業部門雇用者数は16万9,000人増と市場の事前予想を下回りましたが、9月17、18日の米FOMC(連邦公開市場委員会)で量的緩和縮小に着手する妨げにはならないであろうと言われています。
グラフ1:米国実質GDP成長率の推移

2013年第2四半期の実質GDP成長率(確定値)は前期比2.5%増と、速報値(1.7%増)から上方修正されました。個人消費は+1.8%と第1四半期の+2.3%から減速しましたが、在庫の増加が寄与しました。(グラフ1)
グラフ2:米ISM製造業、非製造業景況指数の推移

8月のISM製造業景況指数は55.7と前月の55.4から上昇しました。また、8月のISM非製造業景況指数も58.6と、前月の56.0から上昇しました。(グラフ2)
グラフ3:米雇用統計の推移

8月の失業率は、7.3%と前月の7.4%から改善しました。非農業部門雇用者数は16万9,000人増となり、市場予想(ブルームバーグ調査)の18万人増を下回りました。(グラフ3)
グラフ4:米消費者物価、消費者物価コア指数の推移

7月の消費者物価指数は前年比+2%、消費者物価コア指数は前年比+1.7%と落ち着いた水準にあります。(グラフ4)
落ち着いたインフレ率のもと、米国経済は緩やかに回復の過程をたどっていると思われます。8月の非農業部門雇用者数は16万9,000人増と市場の事前予想を下回りましたが、9月17、18日の米FOMCで量的緩和縮小に着手する妨げにはならないであろうと言われています。
金融市場動向
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