投資信託は分配金が支払われると、投資信託の値段である「基準価額」がその分下がります。でもなぜ、分配金が支払われると基準価額は値下がりするのでしょうか?

分配金を出すと基準価額は下がるの?

分配金は投資信託の信託財産から支払われています。そのため、分配金が支払われると「純資産総額」が減少し、「基準価額」が下落します。

その答えは、純資産額と分配金の関係にあります。投資信託の持っている純資産総額(資産総額から負債総額を差し引いたもの)を投資口数(受益権総の口数)で割った、「1万口当たりの価額(価値)」(もしくは「1口当たりの価額」)が「基準価額」です(詳しくは関連項目(1)をご覧ください)。

投資信託の純資産総額には、運用して得られた利息・配当収入や売買益値上がり益が含まれます。そしてその一部が「分配対象額(分配原資)」となり、ここから「分配金」が支払われます。分配金が支払われると純資産総額が減少しますので、口数で割った基準価額も値下がりするというわけです。つまり、分配金は、投資信託の資産の一部を受け取っていることになるのです(詳しくは関連項目(2)をご覧ください)。

運用によって上がった収益のうち、どの程度を分配金の支払いにあてるか(収益部分を積極的に分配金として出すのか、収益部分を少しずつならして出すのかなど)は、投資信託ごとに違います。いずれにせよ、分配金は投資信託の信託財産から支払われていることに変わりはありません。分配対象額を含めた信託財産が同じお財布に入っていると考えれば、わかりやすいでしょう。

関連項目1

▶「投資信託の基準価額」

関連項目2

▶「分配金って何?」

ニッセイアセットマネジメント

ふくろう教授の投資信託ゼミナールのご利用にあたって

当資料は、投資教育に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが2017年12月に作成したもので、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。

投資信託に関する留意点

  • 投資信託はリスクを含む商品です。運用実績は市場環境等により変動し、運用成果(損益)はすべて投資家の皆様のものとなります。元本および利回りが保証された商品ではありません。
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  • 分配金額は、収益分配方針に基づいて委託会社が決定しますので、あらかじめ一定の額の分配をお約束するものではありません。運用状況によっては、分配金をお支払いできない場合もあります。また、分配金は投資信託財産からお支払いしますので、基準価額が下がる要因となります。
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