投資信託にかかる費用として、購入するときの「購入時手数料」、保有している間の「運用管理費用(信託報酬)」が費用の主なものですが、そのほかにも換金するときの費用として「信託財産留保額」という費用があります(償還時は除く)。さて、「信託財産留保額」とはどのような費用なのでしょうか?

「信託財産留保額」って何?

「信託財産留保額」とは投資信託を途中で換金するときに、換金する人が負担する費用です。

信託財産留保額は、手数料のように運用会社や販売会社の収益とならず、換金時に換金代金から差し引かれ、投資信託に残す財産のことをいいます。

みなさんのお金は今、投資信託という袋のなかで、株式や債券に形を変えています。ここから換金しようとすると、すぐにお金が出てくるわけではなく、株式や債券を換金してお金にすることが必要となります。ところが株式や債券を換金するのに、手数料がかかったり、換金したくないタイミングに換金して損をしたり、いろいろな「費用」が発生します。この「費用」を、投資信託を保有し続けている人だけで配分するのは不公平という考え方もあります。そこで換金する人に費用(=信託財産留保額)を支払ってもらおうという制度が、信託財産留保金制度なのです。この留保額は基準価額に反映されます。

運用する側から見ても、頻繁に解約されると安定的な運用ができなくなります。信託財産留保金制度は短期売買をできるだけなくし、投資信託の運用を安定させる意味もあります。

なお、信託財産留保金制度をとっているかどうかは投資信託ごとに異なりますので、「投資信託説明書(交付目論見書)」などで購入前に確認しておきましょう。「信託財産留保額」については関連項目(1)もご覧ください。

関連項目1

▶「投資信託の費用」

ニッセイアセットマネジメント

ふくろう教授の投資信託ゼミナールのご利用にあたって

当資料は、投資教育に関する情報の提供を目的として、ニッセイアセットマネジメントが2017年12月に作成したもので、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。

投資信託に関する留意点

  • 投資信託はリスクを含む商品です。運用実績は市場環境等により変動し、運用成果(損益)はすべて投資家の皆様のものとなります。元本および利回りが保証された商品ではありません。
  • 投資信託は値動きのある有価証券等に投資します(また、外国証券に投資するファンドにはこの他に為替変動リスクもあります。)ので基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。ファンドは投資元本の保証や一定の成果は約束されておりません。
  • 分配金額は、収益分配方針に基づいて委託会社が決定しますので、あらかじめ一定の額の分配をお約束するものではありません。運用状況によっては、分配金をお支払いできない場合もあります。また、分配金は投資信託財産からお支払いしますので、基準価額が下がる要因となります。
  • 投資信託は保険契約や金融機関の預金と異なり、保険契約者保護機構、預金保険の対象となりません。証券会社以外の金融機関で購入された投資信託は、投資者保護基金の支払い対象にはなりません。
  • 投資信託をご購入される際は、必ず投資信託説明書(交付目論見書)をお受け取りになり、内容をご確認の上ご自身でご判断ください。

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