金融市場ラインマーカー

新興国の債券と為替の動向

2011年07月19日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 年初来の新興国の国債パフォーマンスの優劣に影響を与えた要因の一つは、実質政策金利と経常収支/GDP比との相対感が挙げられる。
  • 新興国のインフレ観測と欧州債務問題が燻り続けることから、市場の債券投資判断は、実質政策金利と経常収支/GDP比の相対感が反映されるものと見る。

新興国の国債指数の年初来パフォーマンスはグラフ1の通りになりました。堅調なハンガリーの指数に対して、トルコや南アフリカの指数の伸びは鈍いように見えます。 この背景の一つとして、グラフ2に記載の通り、実質政策金利と経常収支/GDPの座標における相対的な位置関係が挙げられます。つまり、グラフ2で、より左下方向に位置する国の国債指数は相対的にパフォーマンスが悪く、一方でより右上方向に位置する国の国債指数は相対的にパフォーマンスが良いということです。

グラフ1:各新興国の国債指数の推移(2011年の年初=100で指数化)

出所:メリルリンチボンドマスターのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ2:実質政策金利と経常収支の対GDP比分布図

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ3:新興国通貨の対円パフォーマンス(年初~7/14時点)

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ3は年初来の対円通貨パフォーマンスですが、ここでも上位はハンガリー、下位はトルコ、南アフリカという順位の中にグラフ2での相対的な位置関係が反映されています。

新興国ではインフレ懸念が台頭しており、中央銀行が金融政策でインフレをコントロールできているかどうかという市場の評価が、結果的に債券や通貨パフォーマンスに反映されています。 また、欧州債務問題によるソブリンリスクが燻る中、国としての資金のファイナンス状況を見る観点から、経常収支/GDP比も国債や通貨の先行きを見る上で、特に注視されている模様です。こうした傾向はしばらく続くものと考えています。

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