金融市場ラインマーカー

東北地方太平洋沖地震の日本経済への影響について

2011年03月15日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

東北地方太平洋沖地震により被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
今回の地震の日本経済への影響について、現時点で確認できる範囲でご案内いたします。

  • 短期的には、日本経済の相当な下押し圧力となるが、長期的には復興需要が見込まれる。
  • 阪神淡路大震災当時(1995年)の兵庫県内総生産は短期で下振れしたものの、95年通年で見れば、復興需要により回復。
  • 電力供給の削減や流通の混乱が経済全体に及ぼす影響が現段階では読めないが、波乱要因として注意が必要。

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、岩手県、福島県、宮城県を中心に深刻な被害を与えました。三県を合計した県内名目総生産のシェアは約4%であり1995年の阪神淡路大震災時の兵庫県の規模とほぼ同じです(グラフ1)。ただ、阪神淡路大震災当時にはなかった電力供給の削減は被災地域だけの問題に留まらず、他都道府県をまたぐ生産設備の稼動停止等の経路を通じ、日本全体の経済活動の相当な下押し圧力になることが予想されます。

グラフ1

出所:内閣府のデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

ただし、長期的には、阪神淡路大震災当時にも観測されたように、復興需要(グラフ2)が、いずれは顕在化してくることが予想され、経済活動の押し上げに寄与するものと考えられます。阪神淡路大震災の起きた1995年1月の鉱工業生産指数は前月比-2.6%下落しましたが、その後は緩やかに回復に向かいました(グラフ3)。阪神淡路大震災後の補正予算規模は計3兆円程度でしたが、今回はそれを上回る規模が見込まれ、復興需要の規模も更に大きいと思われます。野田財務相は「補正予算の規模について、阪神淡路大震災よりは大きくならざるを得ない」とコメントしています。

グラフ2

出所:内閣府のデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ3

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

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