金融市場ラインマーカー

インフレ懸念とエマージング諸国株価の動向

2011年02月16日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • エマージング諸国の株価調整の背景は、インフレ懸念を受けた金利上昇が主要因。
  • エマージング諸国の経済成長比で、金融環境は依然として景気刺激的であり、株価に好意的といえる。
  • エマージング諸国の株式市場は、米国の量的緩和による余剰資金の受け皿になりやすい環境。

グラフ1

※2011年2月15日の値も含む
出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

国際的なコモディティ価格の高騰を受けた一部エマージング諸国のインフレ懸念を背景に中国、インド、ブラジル、インドネシア、韓国、ベトナム等が相次いで利上げを実施しています。この影響もあり、エマージング諸国の短期金利が上昇し、これに連動し、足元、エマージング諸国の株価が動揺しています(グラフ1)。

グラフ2

※2011年の株指数は2月時点のもの
出所:ブルームバーグ、IMFのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

足元は前述の通り、インフレ懸念を背景とした短期金利の上昇が株価の調整圧力になっていますが、エマージング諸国の経済成長と比較しても、現在の金融環境は、依然として景気刺激的、株価に好意的であり、株価が続落していく環境ではないと考えます(グラフ2)。

グラフ3

出所:ブルームバーグ、FRBのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

米国の追加量的緩和政策(QE1,QE2)の効果は不透明ながらも、株式市場には好感されているようです。米国株は、QE1開始後に底を打ち、上昇に転じており、QE2後も堅調に推移しています(グラフ3)。米国の投資家にとっては、自国の株価が上昇すれば、リスク許容度が高まる為、更なる収益を海外に求め、ハイリスクハイリターン資産の代表であるエマージング株式等に投資する余力がうまれます。この為、エマージング諸国の株式市場は、米国の余剰投資資金の受け皿となっています。

グラフ4

出所:ブルームバーグ、FRBのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

足元のエマージング諸国株価は、冒頭で述べた通り、インフレ懸念・金利上昇で調整圧力にさらされていますが、少なくとも、今年6月までは続く、米国の量的緩和は同株価のサポート要因といえそうです(グラフ4)。

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