金融市場ラインマーカー

エジプト政情不安と原油・株価について

2011年02月04日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 不安定な原油価格の動向は、投資家のリスク回避姿勢を高める要因に。
  • エジプト経済に打撃となるスエズ運河、原油パイプライン閉鎖は回避されるものと見る。

グラフ1

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

エジプトの政情不安を受けて、世界の物流の要衝であるスエズ運河と、スメド・パイプライン(スエズ湾から地中海を結ぶ原油パイプライン)の封鎖懸念や中東産油国への地政学リスク伝播懸念から、原油価格が不安定な動きをしています。原油価格の動揺は投資家のリスク回避につながりやすく、リスク性資産の代表である株価に影響を与える可能性が指摘されています(グラフ1)。このため、エジプト情勢を反映しやすい原油価格の動向には注意が必要です。

世界最大の石油消費国である米国(グラフ2)の消費動向は、原油価格の動向を見る上で重要です。過去、原油価格がピークアウト※したタイミングは、米国のガソリン消費が対GDP比で3%弱に達する局面となりました。現状はまだその水準に達していません(グラフ3)。

  • 頂点に達しその後下落すること

グラフ2

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ3

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ4

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

エジプトの原油生産量は日量約74万バレル程度であり、約970万バレルを生産するサウジアラビアなどの中東諸国には遠く及ばず、単に原油生産量という視点だけでは、エジプトの政情不安が原油価格に及ぼす影響は限定的と考えられます。しかし、同国は、スエズ運河や原油パイプラインを保有しており、原油の物流面での影響が懸念されます。ただし、スエズ運河と原油関連の生産が経済全体に占める割合は合計約18%と高いため(グラフ4)、スエズ運河やパイプライン封鎖のように自国経済に打撃を与えるような事態は政府により回避されるものと考えます。

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