金融市場ラインマーカー

豪州洪水が金融市場へ及ぼす影響

2011年01月25日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 洪水の経済に及ぼす影響は、災害状況(マイナス)と復興需要(プラス)があり現段階では不透明。
  • 今般の洪水がコモディティ価格の上昇に波及した場合、利上げの可能性もあり豪ドルのサポートに。

グラフ1

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

豪州クイーンズランドの洪水が経済全体に及ぼす影響は、復興需要も見込まれるため現段階では不透明です。同州は、豪州経済の約2割を占め、鉱物資源・農産物の主要生産・輸出州(グラフ1)であり、状況によっては、需給が悪化し、国際的なコモディティ価格の上昇懸念(インフレ懸念)を醸成するものと考えます。

過去に豪州の自然災害が国際的なコモディティ価格上昇の一要因になった例を見ると、2002~2003年、および2006年~2007年の干ばつが記憶に新しいと思います。当時は干ばつの影響で、小麦の生産量が落ち込み、価格が急騰し、それは時間差をおいて、消費者物価の上昇(インフレ懸念の台頭)につながりました(グラフ2、3)。これに対し、RBA(豪州準備銀行)は2006年の半ばから段階的に利上げを実施しました。

グラフ2

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ3

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ4

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

昨年末には、一時、83円台まで上昇していた豪ドル/円ですが、洪水の経済に及ぼす先行き不透明感から、現在(1月24日)は81円台に軟化し、様子見商状となっています。 洪水による経済へのマイナスと復興需要(プラス)が不透明な間は、豪ドルの様子見が続きそうですが、他方で、洪水による需給懸念がコモディティ価格の上昇に反映された場合は、世界有数の資源輸出国である豪州の交易条件が上振れし、豪ドルのサポート要因になることが視野に入ります(グラフ4)。

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