金融市場ラインマーカー

米国 リスク回避緩和の兆し

2011年01月19日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 米国では、景気回復観測に伴い、投資家のリスク回避が緩和に向かう兆候が観測されはじめた。

2008年9月のリーマンショック以降の金融危機局面において、投資家のリスク回避を背景として、米国株は暴落、一方、安全資産である米国債券の価格は急騰(金利は低下)しました。以降、約2年間債券価格は投資家のリスク回避を反映してか上昇基調でした(金利は低下)(グラフ1)。この間、米国の投資信託では、債券ファンドへの大幅な資金流入が約2年間ほど続きました(グラフ2)。しかし、足元では、その動きがグラフ1、2の点線囲部分に見られるように、変調をきたしはじめました。
バーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、「量的緩和を決めた昨年11月3日以降の市場金利の上昇は、米経済見通しの改善を反映したもの。」と述べていますが、この見方が、投資家のリスク回避行動緩和の兆候に反映されているのかもしれません。

グラフ1

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ2

出所:ICIのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

リスク回避緩和の兆候は米国M&A(企業の合併や買収の総称)の回復にも観測されます。グラフ3のリスク回避局面(点線囲部分)では、M&A総額の対前年比は落ち込む傾向にありましたが、逆に、景気が回復し、株価が上昇し、リスク選好が高まりやすい局面ではM&Aが伸びていることがわかります。 米国の非金融事業会社は、現在、M&Aを活発に行える状態にあると見られます。グラフ4は現金や預金などの流動性資産の事業会社総資産に占める割合ですが、その水準は、ここ約60年間で最高です。景気回復観測が更に強まった場合、これらの資金がM&Aを活性化させ、株価の上昇につながることが視野に入ります。

グラフ3

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ4

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

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