金融市場ラインマーカー

年末特有のポジション調整相場について

2010年11月25日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 現状の株価、金利、為替市場の各相場展開はポジション調整が主役。
  • ファンダメンタルズに裏打ちされた持続性のある相場とは考えにくく、新規材料を待ちたい。

米国では、11月25日の感謝祭からクリスマスまではホリデーシーズンになります。この時期を控え、市場では一斉にポジション調整が行われている模様です。当面の市場の注目点であった米国のQE2(第二弾量的緩和)も無難に消化され、材料出尽くしの中、ヘッジファンドの決算が11月末と12月末に集中していることも、ポジション調整相場を助長しているものと考えられます。

ポジション調整相場の実例として米国と日本の例を見てみましょう。QE2発表前は買われていた米国株や米国国債(=金利低下)がQE2発表後は売られています(グラフ1)。また、QE2発表前に売られていた日本株はQE2発表後に買い戻され、同期間に買われていた日本国債(=金利低下)はQE2発表後は売られ、金利が上昇しています(グラフ2)。相場展開はポジション調整が主役となっており、現状の相場展開の理由や持続性をファンダメンタルズ等の後解釈に求めてもあまり意味がないものと考えます。ちなみに、中国インフレ懸念の高まりや欧州の財政問題再燃などが先行き不透明感を高め、ポジション調整を促した面もありますが、これらの材料が世界経済の腰折れにつながるリスクは今のところ低いと思われます。

グラフ1

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ2

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

通貨市場でもヘッジファンドの決算やホリデーシーズン前の相場展開の特徴であるポジション調整が進んでいます。具体例を挙げると、QE2がバーナンキFRB(連邦準備制度理事会)議長によって示唆された8月27日から11月3日のQE2発表までの期間に売られていた通貨の代表である米ドルが、11月4日以降は逆に買い戻されていることです(グラフ3、4)。

グラフ3

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ4

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

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