金融市場ラインマーカー
日本の社債市場の回復について
2010年11月12日号
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- 日本格付研究所によると日本の社債の信用力(格上げ/格下げ比率)は2009年に底打ちし、緩やかに上昇しはじめた模様です(グラフ1)。
- この背景には日本企業の財務体質の改善に伴う信用力の回復が少なからず寄与しているものと考えられます(グラフ2)。ちなみに、90年代後半の日本企業は、純資産が低い中、有利子負債(利払いを伴う負債)が売上高を上回る脆弱な体質でしたが、2000年代以降はこれを改善し、信用の質を高めています。
- 信用の質が改善した効果もあるのでしょうか、社債の対国債上乗せ金利(リスクプレミアム)は縮小し、社債の信用力の代替指標ともいえるCDS(債務不履行をカバーする保証料)は低下し、リーマンショック前の水準に回帰しました(グラフ3)。
- 普通社債の発行額は、直近では回復傾向にあります(グラフ4)。
グラフ1

グラフ2

グラフ3

グラフ4

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