金融市場ラインマーカー

中国利上げについて

2010年10月21日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 中国の利上げは、中長期的に健全な経済成長・資産価格形成へ貢献するものと考える。

中国は19日に1年物の貸出基準金利と預金基準金利をそれぞれ0.25%引き上げました。貸出基準金利の上げ幅を見ると、短期が長期よりも大きくなっています(グラフ1)。このため短期調達、長期運用の銀行利ざや縮小を通じ、不動産等への融資牽制が意図されている模様です。一方、預金基準金利の上げ幅は2年以降が短期よりも非常に大きくなっています(グラフ2)。預金金利が物価上昇率よりも低いため、預金に資金が定着せず株や不動産等に流れ、資産バブル発生圧力となっていたため、この沈静化(預金残高の増加)を意図したものと考えられます。今回の措置は、健全な経済成長に向けた一つのステップと考えます。

グラフ1

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ2

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

中国の不動産価格は沈静化してきたとは言え、依然として高水準で推移しています。この背景には、中国経済が高い成長を続ける中、銀行新規ローンが大幅に拡大したことや(グラフ3)、外貨準備高の増加にともない、市中に供給されるマネー(中国元)が株や不動産に急激に流入してきたことが挙げられます(グラフ4)。

今回の利上げ措置は、前述の過剰流動性の一部を、より長い間、預金に定着させ、株や不動産への集中流入を抑制する意図があるものと考えます。このため短期的には株価の上値を抑える要因になり得ますが、中長期的にはバブル発生圧力の牽制を通じ、健全な株価形成に貢献すると見込みます。

グラフ3

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

グラフ4

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

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