金融市場ラインマーカー

日本の長期金利について

2010年09月15日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • デフレ環境の中、国内長期金利は当面、低位のレンジ内で推移。
  • 国内投資家の債券需要は強く、長期金利の安定要因に。

グラフ1

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

小沢氏の民主代表選出馬表明(8月26日)を受けた財政拡大・国債大量増発懸念等から、日本の長期金利は一時、急騰しました。その後、財政再建路線の管首相再選を受けて、落ち着きを取り戻しました。

グラフ2

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

日本は先進国の中で唯一、物価が持続的に下落してゆくデフレ環境にあります。物価の観点からすると、日本の長期金利が断続的に上昇していく状況にはありません。

グラフ3

出所:IMFのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

日本経済全体の需要と供給の差である需給ギャップは、マイナス幅が大きいほど、物価低下圧力・デフレ圧力が強いことを示します。内閣府によれば、今年の4-6月期の需給ギャップ実額は名目年率約25兆円の需要不足であり、長期金利はこれを織り込み、低位で横ばい推移することが予想されます。

グラフ4

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

売上高の規模に対して、手元にあり、すぐに使用できる資金がどの程度あるかを示す大企業の手元流動性比率が上昇しています。このことは企業の資金繰りに余裕があることを示唆しており、借入需要の低迷から長期金利の低位安定要因の一つと見られます。

グラフ5

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

資金余剰感が高まる中、国内銀行は預金で増えた資金を需要の伸びない貸出から、安全資産である国債にシフトしています。このことも金利の低位安定要因といえます。

グラフ6

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

所定内給与の前年比マイナス域での滞在期間が長い、2001年以降、長期金利は1~2%のレンジを中心に推移しています。今後も大幅な給与の伸びは期待しにくく、長期金利もこれに連れ、従来のレンジを中心とした推移になるものと考えられます。

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