金融市場ラインマーカー
南アフリカ金融市場の動向
2010年09月10日号
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- 実質金利の相対的な高さは南アフリカランドのサポート要因。
- 南アフリカへの高水準の証券投資も南アフリカランドのサポート要因。
グラフ1

南アフリカの消費者物価が中央銀行のターゲットレンジである3~6%(グラフ1緑枠)の下限に近くなったため、政策金利が0.5%引き下げられ、6%となりました。
グラフ2

足元の円高の要因に、日本の実質金利(名目金利-インフレ率)が高いことが挙げられますが、南アフリカの実質金利は少なくとも日本より高く、またその他の国と比べても、相対的に高水準にあります。
グラフ3

他国に比べて高い実質金利は、南アフリカへの債券投資を促し、南アフリカランドの下支え要因になります(グラフ3)。
グラフ4

南アフリカはその地理的、歴史的な背景から、輸出を通じ、ユーロ圏経済に影響を受けます。ユーロ圏の中での最大の輸出先(輸出全体の約6%)であるドイツは景気回復が明確化しており、南アフリカにとってはプラスの材料です。
南アフリカは貴金属(金・プラチナ等)の世界有数の輸出国です。貴金属価格の動向は鉱工業部門の収益や株価に影響を与え、同国への株式資金の流入を促します。株式への資金流入は継続しており、南アフリカランドの下支え要因といえます(グラフ5、6)
グラフ5

グラフ6

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