金融市場ラインマーカー
ブラジル経済について(雇用の改善・所得格差の縮小)
2010年06月17日号
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- ブラジルの雇用改善・所得格差の縮小は潜在的な購買力を高め、今後も内需に貢献する可能性。
グラフ1

GDPの約6割を占める個人消費は、世界的な金融危機局面でも、前年比でプラス成長を続けています(グラフ1)。
ブラジルの個人消費が堅調な背景には、1.雇用・所得環境の改善(グラフ2)、2.インフレ率の伸びを大幅に上回る月額最低賃金の伸び(グラフ3)、3.政府主導の所得格差是正策を受けた中間所得層の増加と貧困層の減少(グラフ4)などが挙げられます。実際、所得配分の不平等を測る指標であるジニ係数は、縮小傾向にあります(グラフ5)。
グラフ2

グラフ3

グラフ4

グラフ5

- 4,807レアル超
- 1,115~4,807レアル
- 804~1,115レアル
- 804レアル以下
中所得層の月間所得は約6万円弱から約25万円弱程度(円換算:2010年6月15日時点1レアル=50.43で計算)
グラフ6

中所得層の増加は、潜在的な購買力の向上、与信拡大の可能性を高めます。そして、ブラジルにおける普及率がまだ低い、カードローンや住宅ローンの活用を通じ、内需の活性化につながることが視野に入ります(グラフ6)。
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