金融市場ラインマーカー
ニュージーランド経済について
2010年06月11日号
- 金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。
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- 交易条件※の改善や、主要輸出先の景気回復の恩恵を受け、ニュージーランドの成長率は3期連続のプラスを維持。
- 住宅価格の底打ちに歩調を合わせ、消費者心理も改善。今後は強い資金需要を伴う景気回復に発展するかがカギ。
- 輸出物価を輸入物価で割ったもの
グラフ1

ニュージーランドの成長率は3期連続のプラスを維持しています(グラフ1)。プラス成長の背景には、交易条件の改善や、主要輸出先である豪州、中国、米国(輸出全体に占めるウェイトは、順に19%、12%、10%)の景気回復の恩恵を受けていることが挙げられます(グラフ2) 。例えば、ニュージーランドの最大輸出相手国の豪州の景気回復に連れて、改善しています(グラフ3)。
グラフ2

グラフ3

また、主要輸出品目の約4割を占める肉類・酪農製品に基づいたANZ商品価格指数は上昇しており、今後の交易条件の改善を示唆しているようです(グラフ4)。交易条件の改善は、農業・鉱業部門等、製造業の収益改善につながり、幅広く景気回復に貢献するものと考えます(グラフ4、5)。
グラフ4

グラフ5

住宅価格の上昇に伴い、消費者信頼感も高まりつつあります(グラフ6)。他方、住宅ローンをはじめその他ローンの伸びが低迷しています(グラフ7)。今後は、資金需要を伴う本格的な内需の回復に発展するのか要注目です。
グラフ6

グラフ7

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