金融市場ラインマーカー

リスク選好とファンダメンタルズを反映した株式市場

2009年11月26日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 投資家のリスク選好の高まりとファンダメンタルズの改善を年初来の株価は反映。

グラフ1

出所:ブルームバーグ

年初来、主要株価が上昇傾向にあります。その中でも特に目を引くのはブラジル株に代表されるエマージング諸国株の高騰です。この背景の一つは投資家のリスク選好の高まりが挙げられます。他方、日本株はブラジル株はもとより欧米諸国株と比較しても出遅れ感が目立ちます(グラフ1参照)。一般的に株価は6ヶ月から1年程度先の経済環境を反映する先行指標といわれていますが、グラフ2を見ると世界の投資家の日本経済に対する信頼感は低下方向にあります。日本株のアンダーパフォーマンスはこれを反映しているのかもしれません。一方、ブラジル経済の信頼感の高さや(グラフ2参照)、鉱工業生産の上昇(グラフ3参照)と株価の高騰はリンクしています。このことを考えると、現在の株価はリスク選好が高まる中、将来のファンダメンタルズの方向性を素直に反映しているとも見てとれます。

グラフ2

出所:ブルームバーグ

グラフ3

出所:ブルームバーグ
2007年1月末=100

グラフ4

出所:メリルリンチ・グローバル指数

グラフ4は安全資産の代表である米国債指数と、よりリスク性の高いBBB格の米国社債指数の推移です(2008年、年初=100)。昨年の9月中旬以降、金融危機が急速に進んだことを受けて、リスク性資産のBBB格社債指数は急落する一方、安全資産の国債指数は急騰しました。足元は、金融危機の収束感と共に、とうとうBBB格社債指数のパフォーマンスが米国債指数を上回り始めました。このことは投資家のリスク選好改善の証左といえます。

グラフ5

出所:MSCI、メリルリンチ・グローバル指数

格付けの低い社債指数利回りと国債指数利回りの格差が縮小する局面は、投資家のリスク選好が高まっている時期ともいえます。この市場心理を反映するように、リスクの度合いがより高いMSCI新興株指数は、BBB社債指数と10年米国債の利回り格差の縮小に連れ高となっています(グラフ5参照)。一方、MSCI新興株指数に比べるとリスクの度合いが低いMSCI世界株指数は控えめな上昇に留まっています。

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