金融市場ラインマーカー

豪州の金融・経済動向と豪ドル

2009年09月03日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 豪州準備銀行(RBA)は市場の予想通り、政策金利を据え置き、現行の3%とした。
  • 4-6月期の豪州GDP成長率は市場予想を大幅に上回り、主要先進国の中で唯一前年比0.6%のプラス成長となった。
  • 景気回復観測とアジアの主要輸出先の生産回復を受け、来年の利上げ観測も台頭し豪ドルは堅調推移。

豪州の4-6月期GDP成長率は主要先進国の中で唯一の前年比プラスを計上しました(グラフ1参照)。市場予想のおよそ倍近い数字を見て、来年の利上げを織り込む市場参加者も増えてきました。RBA総裁は「経済成長は予想よりも堅調であり、2010年に強くなる見通し」と述べており、利上げ観測の論拠にもなっているようです。市場参加者の将来の利上げ観測を反映するOIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)市場では豪州の予想ベースの1年後の政策金利が4.75%程度に上昇しており欧米日と乖離が広がってきました(グラフ2参照)。

グラフ1

出所:ブルームバーグ

グラフ2

出所:ブルームバーグ

グラフ3

出所:ブルームバーグ
(注)中国の鉱工業生産はデータ断裂あり

豪州景気のうち、内需は200億豪ドル(約1兆5400億円)規模の政府給付金などの影響もあり前述のGDP成長率に寄与しました。一方、外需も鉄鉱石や石炭等、豪州の一次産品輸出シェアの約4割を占める日本、中国、韓国の鉱工業生産が回復しており追い風の環境になっています。豪ドルはこれに連れて堅調推移となっています(グラフ3参照)。

グラフ4

出所:ブルームバーグ
  • 市場参加者が今後の相場変動をどのように考えているかを測る指標のひとつ。

金利差が為替の動向と密接に連動する条件の一つは、為替の振れ幅(ボラティリティ)が低いということです。グラフ4の赤折線グラフは日本と豪州の3ヶ月金利差をインプライドボラティリティ(※)で割った円キャリー取引指数です。この指数の値が大きい局面では、金利差と為替の関係が強まる傾向が見られます。豪ドルの円キャリー取引指数は上昇傾向にあり、これに連れて豪ドル/円も連れ高しています(グラフ4参照)。言い換えるならば、豪州は円キャリー取引復活の条件が整い始めたと言うのでしょうか。

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