金融市場ラインマーカー

英国の政策金利0.5%据え置きについて

2009年07月13日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

  • 英国中央銀行(BOE)は政策金利を現行の0.5%に据え置くことを発表。
  • 量的緩和の手段である資産買取規模は現行の1,250億ポンドに据え置かれた。
  • 民間非金融企業向けなどのクレジット市場は依然、懸念材料だが、一方で景気には回復の兆候がうかがわれる。

グラフ1

出所:ブルームバーグ
  1. 住宅を購入したい人のローン申請に対して金融機関が何件の承認をしたのかを表すデータ
  2. 日本で言う住宅金融公庫のようなもの

英国では、社債や国債が中央銀行の購入対象になり、量的緩和が実施されています。量的緩和に踏み切った背景の一つとしては金融機関の貸し渋りが挙げられていました。英国の金融機関の貸し出し、および住宅ローン承認件数(※1)の急減がこの証左でした。しかし、足元は量的緩和効果なのか、貸し出しや住宅ローン承認件数に底入れの兆しが見られるようになりました(グラフ1参照)。このこともあり、英国の金融当局は、4ヶ月連続で政策金利を据え置いているのかもしれません。

グラフ2

出所:ブルームバーグ

民間非金融企業向けの貸し出しは減速が続いており、依然、金融危機を背景としたクレジット市場の先行き不透明感がくすぶり続けている状態です。この状況の中、英国中央銀行(BOE)は量的緩和の手段である1,250億ポンドの資産買取枠の据え置きを発表しました。この買取枠は8月の政策会合前には使い果たされてしまう計算になります。今後、経済の更なる悪化がなければ8月以降の資産買取策を延長する可能性は低いと見る向きが多いようです。市場の一部には買取枠増大の期待もあっただけに、今回の決定はやや意外であり、英国債市場では長期金利が上昇しています。

英国の頭痛の種であるクレジット市場の回復が遅れているのは懸念材料ですが、一方、循環的な景気指標は回復の兆候が出てきたことを示唆しています。英PMI(購買担当者)製造業指数のうち、製造業と建設業指数は改善傾向を維持しつつも、拡大・縮小の分岐点である50を若干下回っていますが、サービス業指数については50を超過しはじめました(グラフ3参照)。また、平均収入の上昇に伴い消費者信頼感指数も回復しはじめました(グラフ4参照)。

グラフ3

出所:ブルームバーグ

グラフ4

出所:ブルームバーグ

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