金融市場ラインマーカー

豪州の金利据え置きとGDP成長率について

2009年03月05日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

オーストラリア準備銀行(RBA)は3月3日の政策決定会合で政策金利を3.25%に据え置きました。利下げを実施しなかったのは約7ヶ月ぶりのことです。今回はこの点に加え、3月4日に発表された10-12月期の豪州GDPを含む豪州経済の状況に焦点をあてました。

各国の政策金利

出所:ブルームバーグ

市場参加者は、0.25%の小幅利下げを見込む向きが多かったのですが、予想に反して金利は据え置かれました。据え置きの理由には「約40年ぶりの低水準にある政策金利と総額880億豪ドル(約5兆4600億円)の財政出動が景気を支援していること」が挙げられていました。また、声明では「豪州経済が諸外国ほどには縮小しておらず、住宅ローン金利と企業向け貸出金利が大きく低下する中で金融システムは依然として機能している」との表明がありました。

主要国の実質GDP(対前年比)

出所:ブルームバーグ

声明の中でも述べられていましたが、10-12月期の実質GDP(対前年比)を見る限り、豪州経済は他の主要国比で底堅く推移している模様です。RBAのスティーブンス総裁は「今年の経済成長は880億豪ドル(約5兆4600億円)規模の財政出動によって支えられる」との見通しを示しました。

豪州の住宅ローン(金額ベース)と政策金利

出所:ブルームバーグ

豪州の政策金利は80年代においては平均15%近い高水準にありました。一方、現状の政策金利は歴史的な低水準にあります。この比較感もあり、豪州の住宅ローン需要は政策金利の低下に対して敏感に増加する傾向があります。足元も昨年9月以降の4%にも及ぶ政策金利の引下げを受けて、住宅ローン需要が回復してきました。これは、豪州経済の明るい材料といえます。

豪州の小売売上高と貿易収支

出所:ブルームバーグ

豪州経済の明るい一面は、小売売上高と貿易収支にも見られます。小売りは財政刺激策の恩恵から、貿易は5ヶ月連続の黒字を計上しました。豪州経済は世界的なリセッション(景気後退)の影響を受けているのは間違いありませんが、その影響度は他国と比較して軽微に留まる可能性も見てとれます。

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