金融市場ラインマーカー

豪州の利下げと景気刺激策について

2009年02月06日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

オーストラリア準備銀行(RBA)は2月3日に政策金利を1%引き下げ、3.25%としました。また、これに先立ち、420億豪ドル(約2兆4000億円)規模の追加の景気刺激策も発表しました。今回はこの点に焦点を当てました。

(グラフ1)各国の政策金利

出所:ブルームバーグ

今回の利下げを受けて、豪州の政策金利は3.25%となり約45年ぶりの低水準になりました。市場ではこの先、2%までの金融緩和が織り込まれつつあります。

(グラフ2)豪州 財政収支の対GDP比

出所:豪州財務省 IMF
2008年~2010年は豪州=豪州財務省の予想ベース、
先進国=IMFの予想ベース

国内景気の下支え策として、昨年10月に発表された「緊急経済対策」に加えて、過去最大規模となる420億豪ドル(GDP比4%規模)の追加景気刺激策が発表されました。豪州政府の試算によれば、2008-09年度の実質GDPに+0.5%、2009-10年度に+0.75%~1%の押し上げ効果があるとしています。この支出を受け、豪州は約13年ぶりに財政赤字国に転じる模様です。ただ、財政赤字の対GDP比は、他の先進国比で小規模となっています。大規模な財政出動による景気刺激効果を考えると、これまでのような大規模な金融緩和が継続される可能性は小さいと見る向きも出てきました。

(グラフ3)中国経済と豪ドルの関係

出所:英国中央銀行、OECD

スティーブンスRBA総裁は声明文の中で、特に中国経済の減速が豪州の景気に悪影響を及ぼしていることに警戒感を表明しました。中国の景気後退により世界有数の資源輸出国である豪州への需要が減少し、豪州景気の下押し圧力になるというものです。実際、景気に敏感に連動する傾向のある豪ドル実効レートは、中国景気の急減速に連れ下落しています。中国では、大幅な金融緩和や約4兆元(約57兆円)に上る巨額の景気刺激策が経済の下支えになるとの期待が高く、これが奏功すれば豪州経済や豪ドルにも支持要因と考える向きもあります。

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