金融市場ラインマーカー

ハンガリーの利上げについて

2008年12月11日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

12月8日に実施されたハンガリーの利下げに今回は焦点を当てました。

ハンガリー経済は、その最大の貿易相手国がドイツであることからも明らかなように、ユーロ圏経済の動向に影響を受けます。このこともあり、金融政策もユーロ圏の金融政策睨みとなります。ユーロ圏では景気の後退や金融危機への配慮から10月以降金融緩和が実施されていますが、これに反してハンガリーは急落する通貨フォリント防衛の目的から10月に3%もの利上げを実施しました。このことは、後退色を見せるハンガリー景気にはマイナス材料であり、一時懸念が生じました。
しかし、財政の逼迫に対し10月28日にIMFが中心となり約200億ユーロ(約2兆4000億円)におよぶ巨額の金融支援が発表され、ハンガリーフォリントは落ち着きを取り戻しました。このため、12月22日の定例の金融政策会議を待たずに臨時の利下げが決定されたのです。利下げができる環境になったことは、少なくとも景気にはプラスの材料と考えられます。 ちなみに、今回の融資額は「外資が保有する国債総額の2倍、2010年満期の政府対外債務の5倍」の規模にあたり、対外債務不履行の懸念は後退したと考えてよさそうです。

(グラフ1)ハンガリーとユーロの政策金利

出所:ブルームバーグ

(グラフ2)ハンガリーフォリント・円とユーロ/円)

出所:ブルームバーグ

(グラフ3)ハンガリーおよび主要国のGDP成長率(前期比)

出所:ブルームバーグ

7 09月期の主要国GDP成長率は軒並みマイナス化しました。一方、ハンガリー経済は4 06月期の+2%からは後退しましたが、依然としてプラス成長(+0.8%)は維持しています。上述したように、経済にとって利下げできる環境になったのは支持要因と考えられます。ハンガリー中央銀行総裁は「市場の安定が乱されれば、それに対応する」とコメントしていることから、市場参加者は、次回の金融政策会議が開かれる12/22にも更なる利下げが実施されることを見込む向きが多いようです。

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