金融市場ラインマーカー

高金利とインフレと通貨の関係

2008年08月14日号

金融市場の動向や金融市場の旬な話題の分析と解説を行います。

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金融市場動向

2008年4月1日を境に、それ以前に市場を席巻していた投資家の極度のリスク回避姿勢が緩和され、為替市場参加者は金利差に着目した投資戦略をとっているようです。このため、いわゆる高金利通貨(※)が概ね良好なパフォーマンスを示現しています。高金利通貨の中でも、インフレが高進し、利上げ観測が根強い国ほど、該当通貨のパフォーマンスは良好となる傾向があるようです。今回は、この点に注目して分析してみました。

  • 政策金利が5%以上ある主要国

(グラフ1)政策金利と各国通貨の対円パフォーマンス(2008/4/1~2008/8/12)

出所:ブルームバーグ

主な、高金利通貨の対円パフォーマンスと政策金利の間には、おおむね正の相関関係(政策金利が高い/低いと通貨パフォーマンスが高い/低い)が見られます。政策金利が高いにも関わらず、パフォーマンスが振るわない一部の国(例ニュージーランド等)は、利下げ観測が台頭している国が多いようです。

(グラフ2)2桁台のインフレ該当国

出所:ブルームバーグ

インフレが世界的に高進しています。インフレが高い国は、更なる利上げ観測を醸成し、通貨パフォーマンスの向上に寄与している模様です。ちなみに、グラフ2は主な高金利国の中で、消費者物価指数が10%を越えている国です。

(グラフ3)高金利国の実質政策金利

出所:ブルームバーグ

足元では実質金利がマイナスの国が増えており、今後とも政策金利の引き上げが行われるなか、自国の成長力を維持しつつ、実質金利がプラスになる可能性が織り込まれることが、これらの国々の通貨パフォーマンス向上につながるのかもしれません。

(グラフ4)外貨建債券投信の高金利通貨での運用占率

出所:投資信託協会

日本の外債投信残高を運用通貨別に見ると米ドルとユーロの合計で約6割を占めます。これは両国の経済規模を考慮すると当然の結果です。その一方、高金利通貨の運用占率は3割弱に達しています(グラフ4)。

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