第1章 世界同時株安でも分散投資効果は生きている

リーマンショック前に人気を集めていたバランス型ファンドは、リーマンショック後は資金流出が続いています(図4-1)。リーマンショック後の回復局面では、多くの投資家が分散投資を継続するよりも、目減りした資産をいち早く回復させようと、より高いリターンや利回りを求め、リート(不動産投資信託)やハイイールド債券(高利回り事業債)など、リスクの高い資産に資金を移していったことが影響しています。

(図4-1)
バランス型ファンドの純資金流出入の推移 << 提供:モーニングスター(株)>>

(図4-1)バランス型ファンドの純資金流出入の推移

※公募追加型株式投信(DC、SMA、ETF除く)

確かに、リーマンショック直後には、多くの金融資産の価格が急落し、外国為替市場で円高が進んだため、分散投資を行っていた投資家であっても、大きな損失を被むりました。そのため、分散投資の効果を疑問視する方もいらっしゃるかもしれません。ただし、リーマンショックは「百年に一度」の金融危機とされるように、直後の価格推移は異常値であったと考えるべきでしょう。金融危機が去って落ち着きを取り戻した後の先進国株式・債券(現地通貨建て)の価格は、金融危機前の水準に戻しています(図4-2)。

(図4-2)
金融危機以降の先進国株式と先進国債券の推移 << 提供:モーニングスター(株)>>

(図4-2)金融危機以降の先進国株式と先進国債券の推移

2009年6月末=10,000

先進国株式:MSCI World指数(配当込み・現地通貨建て)

先進国債券:シティ世界国債(現地通貨建て)

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