ケース6 「個別元本」って何?

自分の保有している投資信託が、今どれくらいの利益があるのかを知りたいとき、購入したときの値段がいくらだったのかがわかるととても便利です。ただ、追加型投資信託の場合、何度でも購入することができるため、同じ投資信託を何回かにわけて購入していると、自分の持っている投資信託全体の値段がわからなくなってきます。こんなときに「個別元本」が便利です。

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「個別元本」とは、単純に言うと、みなさんがその投資信託を購入したときの値段(基準価額)のことです。(ただし、下にあるように、特別な要因を反映させる場合があります。)同じ投資信託を複数回購入した場合は、受益権口数で加重平均された値段となります。

「個別元本」とは、投資信託を購入したときの値段のことですが、購入したときに支払った販売手数料などは含まれていません。同じ投資信託を複数回に分けて購入した場合は、以下のようにそのときの受益権口数で加重平均されます。

追加購入の場合はどうなるの?

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個別元本 = 
(追加購入前の投資総額 + 追加購入にかかった投資額) ÷ 追加購入後に保有している受益権口数

(※追加購入前の投資総額 = 
追加購入前の個別元本 × 追加購入前の受益権口数)

具体的な例で見てみましょう。

1ある投資信託を基準価額10,000円で1口購入した場合
⇒投資信託を購入したときの値段(基準価額)である10,000円が「個別元本」となります。
2その後、基準価額が12,000円に上がったときに、さらに1口買い増した場合
⇒上記の算式にそって、買い増し後の「個別元本」を計算すると、下記のとおりになります。
個別元本=(追加購入前の投資総額 + 追加購入にかかった投資額) ÷ 追加購入後に保有している受益権口数 =(10,000円+12,000円)÷2口 =11,000円

また、元本払戻金(特別分配金)を受け取ったときや、分配金を再投資した場合も、この「個別元本」は変わります。わざわざ計算するのが面倒という人は、販売会社に問い合わせましょう。また、投資信託を持っていると、定期的に取引残高報告書が送られてきますので、このなかでも確認することができます。

また、みなさんが分配金を受け取る時や、投資信託を解約したときの税金の計算は、この「個別元本」に基づいて行われます。この課税方法のことを「個別元本方式」といいます。

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「個別元本方式」とは、「税法上の元本」を受益者ごとに計算する方式です。解約や分配金の場合、解約日もしくは決算日の基準価額と「個別元本」との差額を計算し、その部分に課税します。

換金時は、その受け付けられた注文が実際に成立する日(=約定日)の基準価額(信託財産留保額がかかる場合はそれを差し引いた基準価額)が、みなさんの「個別元本」を上回る金額に対し、税金がかかります。また、分配金を受け取る時は、決算日の基準価額(分配落ち後)がみなさんの「個別元本」を上回る場合は、分配金に対し、税金がかかります。そのため、みなさんが換金したり、分配金を受け取るときの手取り金額は人によって異なります(詳しくは関連項目(1)をご覧ください)。

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